Monthly Archives: 12月 2013

インドネシアの日本語教育事情~さまざまな変化の中で~

インドネシア教育大学の素敵な建物です(夜には、ライトアップされ・・・)

インドネシア教育大学の素敵な建物です(夜には、ライトアップされ・・・)

12月下旬、大規模学習者コーパスの構築に向けて日本語学習者の言語データを収集するために、インドネシアのバンドンを訪れました。調査の前後、また1週間の実施期間を通して、さまざまな先生方からインドネシア日本語教育について教えていただくことができました。書物やデータなどから受け取る二次的な情報ではなく、「現地で、現地の先生方から聞く生の話」は、とても貴重なものでした。また、大勢の学生さんとのインタビューからも、さまざまなことを学ぶとができました。 Continue reading »

 外務省「海外における日本語の普及促進のための有識者懇談会」最終報告書

12月20日に、「海外における日本語の普及促進のための有識者懇談会」の最終回の会合(第7回)が実施され、最終報告書が採択されました。その後、報告書は外務省に提出されました。報告書には、「4.具体的施策提言」が「早急に対応すべき、ないし早期に実施可能な施策」と「中長期的施策」に分けて、記述されています。ぜひご覧ください。 http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press24_000013.html Continue reading »

国際交流基金内にアジアセンター~3000人以上の日本語学習パートナー派遣

海外の日本語教育に普及促進に関して、一つの大きな動きが出てきました。国際交流基金のホームページには、12月17日付で「『文化のWA(和・環・輪)プロジェクト~知り合うアジア』の実現に向けて」というお知らせが出ました。http://www.jpf.go.jp/j/about/new/1312/12-01.html  また、今後詳細がホームページ等に掲載されることになっています。みんなの力で、日本語教育・支援を多様な形で広げていきたいものです。また、日経新聞でもこのことを取り上げています。以下、記事の一部をお伝えします。 Continue reading »

 現場の混乱を呼ぶこと必至:「英語教育改革実施計画案」

文科省から「グローバル化に対応した英語教育改革実施計画」http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/25/12/__icsFiles/afieldfile/2013/12/13/1342458_01_1.pdfが出されました。ぜひ目を通してみてください。私はこれを読み、「教育の世界でまた「見切り発車」が行われようとしていること」に危惧の念を覚えました。これまでも小学校や中学校の教育における拙速な教育改革が、現場を疲弊させ、子ども達に大きな影響を与えてきましたが、またここに来て同じようなことを繰り返そうというのでしょうか。今度は、「英語教育全体のこと」であり、その影響はさらに大きいものになると言わざるをえません。 Continue reading »

OPIを授業に生かしたい方へ:講座「OPIでいきいき授業」

最近、「OPIの講座はありませんか」「OPIを日本語教育に生かす方法を知りたいんですが……」「OPIミニミニ講座はありませんか」など、OPIに関するさまざまなご質問が寄せられています。プロフィシェンシーを大切にした教育があちこちで浸透していることを実感させられています。 Continue reading »

フィリピン被災地からの情報です(松井孝浩さん経由)

セブ島からの便りです。国際交流基金派遣の日本語専門家として活躍している松井孝浩さんからの情報です。一人でも多くの方に知っていただきたいという思いで、送ってくださいました。まずは、現地から発信される情報を共有し、「何ができるのか、何をすべきなのか」を共に考えていきたいと思います。

松井さんからのメッセージを以下、記します。坂本専門家からのメッセージは長文ですので、以下のPDFをご覧ください。 Continue reading »

12月アクラス研修<著者との対話(西原純子さん)>のご報告

お話をなさる西原純子さん

お話をなさる西原純子さん

12月のアクラス研修は、京都日本語学校校長の西原純子さんによる<著者との対話>でした。西原さんは『日本文化を読む』シリーズの中から<初・中級学習者向け>を取り上げて、ご自分の言語教育観について熱く語ってくださいました。今回の報告者は渡辺奈緒子さんです。

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12月アクラス研修の報告         報告者: 渡辺奈緒子(日本語教師)

12月4日(水)に行われたアクラス研修は、京都から西原純子先生(公益財団法人 京都日本語教育センター 京都日本語学校長)をお招きして、『日本文化を読む-初・中級学習者向け』に込められた思いをお聞きしました。 Continue reading »

2月のアクラス研修:「やさしく伝える」ためのさまざまな工夫(宇佐美洋)

皆さま

2月のアクラス研修のお知らせです。

■日時: 2014年2月11日(火・祝)14時~16時

■講師: 宇佐美洋(国立国語研究所 日本語教育研究・情報センター准教授)

■テーマ:「やさしく伝える」ためのさまざまな工夫

■講師からのメッセージ 

現代の日本社会において、日本語を母語としない方々とともに生きていくためには、日本語を母語としない方々に日本語を学習してもらうだけでなく、母語話者側も、日本語でやさしく、わかりやすく伝えるトレーニングが必要です。ただその際、語彙や文法項目さえコントロールすれば、「やさしく伝える」ことができるといえるでしょうか?

今回の研修では、言語形式のコントロール以外、どのような方法によって「やさしく伝える」ことができるかについて、受講者の皆さんからさまざまなアイディアをお聞きできるものと楽しみにしています。

 

JTMとくしま日本語ネットワークのご紹介:外国にルーツを持つ子供たちとともに歩んで

ワークショップでは活発な意見が・・・

JTMのワークショップでは活発な意見が・・・

今年9月に、JTMとくしま日本語ネットワーク(以下、JTMと記します)の研修に出かけました。そのきっかけは、6月に大阪で開かれた「『できる日本語』説明会」でのスタッフのお一人辻暁子さんとの出会いでした。

説明会が終わると辻さんは、「今日のお話でいっぱい気付きがありました。この今の私の思い・学びを徳島の仲間にも伝えたいんです。先生、徳島まで来てくださることって可能でしょうか」と尋ねられました。こうして二人の間で「実施に向けてのやり取り」が始まりました。 Continue reading »