Monthly Archives: 9月 2013

「外国人とともに考える町づくり」(松戸国際交流協会)を終えて

挨拶をする松戸国際交流協会の星野室長

挨拶をする松戸国際交流協会の星野室長

9月28日(土)の午後、公益財団法人松戸国際交流協会の主催で、ユニークな日本語教育講演会が行われました。タイトルは、「外国人とともに考える町づくり~よりよい日本語学習支援をめざして~」です。この講演会は、講師に加え、お二人の外国人ゲストスピーカー、宋如芳さんと鈴木プレシーラさんによって進行されました。

宋さん:台湾出身。在日32年。現在まつど国際文化大使や中国語講師を務める。

プレシーラさん:フィリピン出身。在日9年。介護施設に勤務して4年目。日本語教室での学習経験者。

実は、最初にお話を頂いた時には、「どんな会にしたらいいのだろう?」とちょっぴり迷いました。しかし、「どうして日本語学習支援を考える時に、いつも当の学習者抜きで話し合われるのだろう」という疑問を常日頃抱いていた私は、「良い企画ですね。みんなで面白いものを作り上げましょう!」とすぐに前向きに・・・。そうして、国際交流協会の星野室長やコーディネーター役の真鍋昌子さんといろいろやり取りをして、当日を迎えました。 Continue reading »

「OPIミニミニ入門講座」(9.23)のご報告

 

メモを取りながらインタビューを聴く参加者

メモを取りながらインタビューを聴く参加者

今回のOPIミニミニ入門講座は、お知らせを出してから半日で満員となりました。さらに、次の日にも多くの方からお申し込みをいただくという状況でした。あまりのOPIへの関心の高さに、びっくり! こうした関心の高まりには、いくつかの理由が考えられます。

まずは、「プロフィシェンシー」を意識した教育実践が増えていることが挙げられます。「その言語を使って、何がどのようにできるか」への関心が高まり、知識偏重教育が見直されてきています。「日本語能力試験の対策が忙しくて、とてもプロフィシェンシーなんて考えている余裕がありません」という声をよく聞きますが、実は日本語能力試験はJLPT、そのPとはプロフィシェンシーのことなのです(Japanese Language Proficiency Test)。このあたりも教師の言語教育観の見直しが求められていると言えます。 Continue reading »

「ドナルド・キーン・センター柏崎」オープン~柏崎から日本文化の発信を!

 

くす玉割りで(2013.9.20)

くす玉割りで(2013.9.20)

9月21日、新潟県柏崎市に「ドナルド・キーン・センター柏崎」がオープンしました。このセンターは、公益財団法人ブルボン吉田記念財団が、キーンさんとの絆を大切に温めながら構想を練り、多くの方々との協働によって生まれました。

キーンさんのニューヨークの書斎も復元されています。できるだけその当時の香りを残したいと、多様な工夫がなされています。そして、1,800冊の蔵書が並べられており、貴重な資料なども展示されています。このセンターの大きな特徴の一つは、充実した映像ライブラリーであり、40本を超える映像作品があるそうです。 Continue reading »

能代第四小学校訪問~「取り出し授業」に参加して~

 

取り出し授業をする北川さん(能代の小学校で)

取り出し授業をする北川さん(能代の小学校で)

定住外国人の言語生活に関する調査で能代にやって来ました。今回は2日目の午前中「能代市立第四小学校」の「取り出し授業」を見学する機会に恵まれました。2年生の3人が楽しそうに勉強していました。教室に入ってびっくり! 私自身、何度かOPI(Oral Proficiency Interview)をしたことがある方々のお子さんでした。Aちゃんのお母さんには、これまでに5回インタビューを行い、Aちゃんのこともよく話題に上っていたのです。時の流れを感じ、「子どもの日本語教育・支援」は、いっときも待つことができない、大切な課題であると改めて痛感しました。 Continue reading »

ぜひ見てください!!『「津波のあとの時間割』&『3月11日を生きて』(石巻・門脇小)

「3月11日を生きて」

「3月11日を生きて」

8月中旬、フェイスブックにこんなメッセージが写真とともに載っていました。

「石巻市の元校長先生達が制作したDVD3本のことを紹介したいと思います。震災を忘れないという意味もありますが、いかに自分たちのこととして深く受け止めて対応していかなければならないか~と同時に感じました」

見れば、投稿者は、よく知っている福井在住の東利子さん。さっそく購入方法を伺い、石巻の森俊英さんに連絡を差し上げました。森さんからは、すぐに3本のDVDが届き、そこにはご丁寧なお手紙も添えられていました。3本のDVDとは、以下のとおりです。 Continue reading »

オーストラリアで思ったこと・感じたこと~日本語教育を通して~

ニューサウスウェルズ大学は、とっても素敵な大学です。8月のシドニーには、やっと春が間近に・・・。

ニューサウスウェルズ大学は、とっても素敵な大学です。8月のシドニーには、やっと春が間近に・・・。

8月下旬、調査のためシドニーに滞在しました。そこで出会った日本語教育関係者、そして大勢の学習者との語らいは、私にとって学ぶことの多いものでした。日本語学習者数が世界4位というオーストラリアの日本語学習熱、教育の質の高さはよく知られています。これだけの日本語学習者の層の厚さ、関心の深さは一朝一夕にできるものではありません。これが持続できるような環境作り、日本との連携が重要だと改めて思いました。 Continue reading »