ぜひ見てください!!『「津波のあとの時間割』&『3月11日を生きて』(石巻・門脇小)

「3月11日を生きて」

「3月11日を生きて」

8月中旬、フェイスブックにこんなメッセージが写真とともに載っていました。

「石巻市の元校長先生達が制作したDVD3本のことを紹介したいと思います。震災を忘れないという意味もありますが、いかに自分たちのこととして深く受け止めて対応していかなければならないか~と同時に感じました」

見れば、投稿者は、よく知っている福井在住の東利子さん。さっそく購入方法を伺い、石巻の森俊英さんに連絡を差し上げました。森さんからは、すぐに3本のDVDが届き、そこにはご丁寧なお手紙も添えられていました。3本のDVDとは、以下のとおりです。

 

①   「津波のあとの時間割~石巻・門脇小・1年の記録~」
②   「3月11日を生きて~石巻・門脇小・人びと・ことば~」
③   「Living Through March 11,2011」(②番の英語版)

早速DVDを拝見しましたが、体験した人々のことばの重み、困難な状況の中でたくましく学ぶ子ども達の姿に、私はしばらく言葉が出ませんでした。本来でしたら、ここで私がDVD制作のプロセス、内容について書き記すところですが、今回は森さんと東さんに登場していただき、お二人の言葉を皆さまにご紹介したいと考えました。

「津波のあとの時間割」jpg

「津波のあとの時間割」jpg

森さんからは頂いたお手紙を公表するお許しを頂きました。また、簡単な感想をお願いした東さんから、たった今、心を込めたメールが届きました。どうぞじっくりお読みください。そして、ぜひDVDを購入してくださいますよう、お願い致します。

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【森俊英さんから頂いたお手紙】

前略  この度はDVDの御購入有難うございます。

三本のDVD

「三月十一日を生きて」
「津波のあとの時間割」
そして
「三月十一日を生きて(英語版)」

「3月11日を生きて」の英語版もできました。

「3月11日を生きて」の英語版もできました。

は、助成金、補助金のない中、友人・知人の輪を広げて何とか作り上げた、市民手作りの映画です。「津波のあとの時間割」のエンドロールには、御支援下さった方々の氏名が出てまいりますが、五分間程かかります。このように多くの方々の思いで出来上がった作品です。これからの使命はできるだけ大勢の皆さんに見ていただくことと考えております。つきましては、同封致しました資料等を御覧いただき広くお声がけ下さいますようお願い申し上げます。あつかましく、振込票も同封させていただきました。一人でも多くの御支援いただければ嬉しい限りです。

私も被災し、自宅を失った一人ですが、震災発生からの五年間は、ボランティアのボランティアとして被災地の案内等に全力を尽すことにしています。石巻に足を運ぶ機会がございましたら、遠慮なくお知らせ下さい。よろこんで御案内申し上げます。

末永い御支援をお願いしお礼と致します。

※公式ホームページ http://www.miyagireport.org/
【連絡先】
映画『宮城からの報告―こども・学校・地域』製作委員会
代表   阿部 和夫(元石巻市教育委員会教育長)
事務局長 佐藤 進
E-mail   dorian@mrg.biglobe.ne.jp

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【東利子さんからのメッセージ】

元石巻市蛇田中学校校長先生の森俊英先生は私の大学院の先輩です。6月に千葉でお会いしてからDVDを見せていただき、9月にもDVDとお話しを聞く機会がありました。9月には、学校社会学研究プログラムにて「東北大震災と公立小・中学校の果たす役割」と題して「3月11日、その時、それから~」というお話をしていただきました。

森先生は、校長先生として最後の卒業式を終えた直後に地震にあわれ、ご自分の家も2階部分を残してあとは流されました。避難所では、家をなくされ、つらい日々が続く中、避難所のリーダーとして毎日避難所で生活をしておられました。

森先生は、DVDを見てくださる方々に「震災のことを忘れてはいけないことと、それを深く深く受けとめて備えることが大切だ」とおっしゃっていました。また、震災から学んだこととして、震災直後に圧倒的に不足したもの、それは「1.暖 2.食 3.水 4.情」だったということです。4の情報を得ることは、現場にいた方々から聞いて初めて知りました。情報って大事ですね。その情報を日本人にも外国人にも、やさしくはっきり正しく伝えることは大切です。

実は、森先生にいろいろな資料を見せていただきました。その中で公開されてないもので、避難所で毎日 朝に放送を流していたようで、その原稿がありましたので、こっそり読ませていただいたものがあります。ちょっとご紹介します。

★ 避難所で放送された原稿 ★

「おはようございます。震災○○日目となりました。今朝は雪の朝となり、校舎内の暖房をいれ続けたいのですが、とうとう燃料が切れてしまいました。自衛隊の○○陸将が視察に来た3月16日以来、ずっと燃料供給をお願いし続けているのですが・・・(中略)・・・土足厳禁の方向も示されています。トイレのゴム草履が一日でも早く届けられることを期待しています。

私事で恐縮ですが、津波によって2階部分が何とか残り、「あれはどこかに残っていないか」などという気持ちがどんどん強くなってきており、自分ながら浅ましいなと感じています。母親・息子・そして自分の命があるということに感謝しなければと思っています。今日も、坂村真民の「つみかさね」を朗読させていただきます。

一球一球のつみかさね
一打一打のつみかさね
一歩一歩のつみかさね
一座一座のつみかさね
一作一作のつみかさね
一念一念のつみかさね
つみかさねの上に咲く花
つみかさねの果てに熟する実
それは美しく 尊く
真の光を放つ

お互い様です。声かけあって、励まし合って、協力しあって、そして、ありがとう、です。今日も一日頑張りましょう。 蛇田中学校森でした。」

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毎回、「お互い様です。声かけあって、励まし合って、協力しあって、そして、ありがとう、です。今日も一日頑張りましょう。蛇田中学校森でした」で終わるこの放送で、みなさんが正しい情報を得、どれだけの勇気をもらったかと思うと涙がでるくらい感動しました。 素晴らしい先輩に会うことができて、本当にありがとう、です。

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