イーストウエスト日本語学校に通う黄元豪さんは、ゴールデンウィークに宮城県女川町にお神輿担ぎのボランティアに出かけました。帰ってきた黄さんは、私にたくさんの写真とともに感想文を渡してくれました。また、このお祭りのスタッフとして毎年参加している日下さんからは次のようなメッセージが届きました。
今回、黄元豪さんは、一歩踏み出したことで日本の被災地の現状(ほんの一部ですが)や、コミュニティにとってのお祭りの意義、ボランティをする人、受ける人の気持ちなどいろいろなことを感じ取ってくれたのではないでしょうか。特に、黄さんはホテルじゃなくて、集会所の雑魚寝組だったので、20代から50代のいろいろな人とお酒を飲みながら話せたことは楽しかったと思います。旅好きな人々があれこれお話しかけてくれていました。
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今回の宮城県女川町の熊野神社例大祭はとても楽しかったです。たくさん日本人と一緒に参加しました。みなさんは優しくて、親切でし
た。私はみこし担ぎの方です。みこし本当に重かったです。大変でした。でも、みなさんはずっと笑顔についていました。このお祭りの意味はよくわからないけど、でも、みなさんは神様につれていて、女川町に1周を歩いて、しあわせと無事を祈ると思いました。5年前に地震があるので、女川町はたくさん建物を壊れました。このとき、津波は30mくらいです。本当に怖かったです。今の女川町はまだ回復しませんでした。女川町のみなさん、頑張ってください。今回のボランティアは参加することがありました。本当によかったです。日本の伝統文化を体験したり、たくさん人を知ったり、いろいろなことを勉強しました。お祭りのみなさん、ありがとうございました!女川町、頑張って。
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留学生も一人の生活者として、地域社会を担う大切なメンバーとして、人々と関わり、参加し、参画する存在であることが重要です。教室での学びと、コミュニティでの学びが融合することによって、より良い学びが生まれます。
そんな思いを込め、『できる日本語』シリーズは、「人とつながる」「地域とつながる」「未来とつながる」ことを大切にして作り上げました。各課のゴールである【できる!】を眺めながら、学習者黄さんの成長の足跡を考えていました。彼は、まさに11課【できる!】を「住んでいる地域」から「女川町」へと移動し、輪を広げながら体験をしていったのです。
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1課
アルバイトや趣味のサークルなど興味がある新しいことを始めて、いろいろな人と知り合いになりましょう。
2課
友達とショッピングに行って、お店の人にいろいろ聞きながら、買い物や食事をしましょう。
あなたがしたいことをしている人(あなたがしてみたい仕事をしている人、あなたが行きたい学校に通っている学生など)と話しましょう。
今住んでいる町や学校がある町について知っていることを教え合い、実際に行ってみましょう。
5課
周りの人に話を聞いて、困ったことが起きたときにどうするか、どう言ったらいいか、準備しておきましょう。
6課
旅行先の詳しい情報を収集して、計画を立てましょう。
7課
日本人の家へ行って、日本での生活や趣味、国のことについて話して、交流を楽しみましょう。
日本へ来てからお世話になった人に、感謝の気持ちを伝えましょう。
9課
アルバイトやサークルなどに行ったとき、周りの人と上手にコミュニケーションをとるために、どのように話しますか。
10課
友達と旅行(①宿泊②日帰り③半日など)に行って、旅行先の観光地の有名なものについて話を聞きましょう。
11課
自分の住んでいる地域の活動に参加して、交流を深めましょう。
例:地域のボランティア活動、お祭り、スポーツクラブなどに参加しましょう。
例:近所の顔見知りの日本人に話しかけておしゃべりしましょう。
地域のどんな活動に参加しましたか。そこでどんな話をしましたか。みんなで話しましょう。
(以下省略)
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【参考】「『できる日本語中級』の著者、石巻にお礼に!」(2013.5.14)
「配布用【できる!】一覧 初級、初中級、中級」
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