12月21日から24日までの4日間、中野サンプラザで95期のOPIワークショップが行われました。
OPIワークショップに関しては、2度ほど記事を書いていますが、今回は4日目のお昼休みに書いて頂いた皆さまの「ひと言メッセージ~OPIを受講して」をお伝えしたいと思います。その前に中国語母語話者として参加したFさんのことをご紹介しましょう。
Fさんは、以前からOPIへの関心が強く、「日本語プロフィシェンシー研究会」に参加したり、何度かOPIを受けたりしていました。そして、ワークショップ受講を決め、いよいよ来週から・・・という時に次のような「自己紹介メール」をくれました。
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私は修士時代からOPIに興味を持っており、テスター資格を考えていました。口頭運用能力を測定するテストの普及は、運用能力を育てる日本語教育に繋がると思い、日本留学のお土産の一つとして将来中国に持って帰りたいと思っていました。しかし、とてもハードルの高い資格であるため、なかなか手が出せませんでした。
今回やっと思い切ってワークショップを申し込んだのは、自分の研究において学習者レベル分けの手段として使いたいからです。受講後は「いきいき授業」を目指して自分の授業を改善すること、および学生の到達点を常に把握することに活かしたいと思います。
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中国に帰って日本語教育の発展に寄与したいというFさんは、研究に、実践に燃えています。そんなFさんは、ワークショップが終了した翌日、「皆さんとの繋がりが一番の収穫だと考えています。
では、受講生の「ひと言メッセージ」をご覧ください。
■(1)
機能重視、学習者主体の授業を目指しているつもりでしたが、まだまだ文法に拘っている部分があることに気付きました。相手の発話から展開させることの大切さを知り、授業にも活かしたいと思っています。
■(2)
OPIを通して、どんな場合であっても相対するものとの“対話”から目を反らせてはいけないということを学びました。
また、目の前にあるものが、いいと思ったら強い信念を持ってその良さを語ることの重要性をこのワークショップで教えていただきました。考え方の根っ子をゆさぶられる機会を頂き心より感謝致します。
■(3)
・自分の教師スタイルが浮き彫りになったことで、課題が見つけられました。
・相手に語ってもらうためには、より効果的な質問をすることが大切だと思いました。
・自己の授業にも活用したいと思っております。
■(4)
ワークショップを終えて会話の中で学習者のレベルを測るための情報をいかに引きだすかということの大切さを学びました。そのためにも話題を引きだすために、自分自身の知識の引き出しの中を増やしていかなければならないと感じました。
■(5)
体系的な評価軸を知ることで、まず学習者の「i」を知り、ひとつ上のレベルへ導くための「+1」も明確になりました。更に学習者の力を引き出すための質問力がいかに大事かも身をもって体験できました。嶋田先生の雰囲気作りのお蔭で、初めて会った10人がリラックスして本音で議論できました。
■(6)
会話能力を測る基準がわかりました。また、会話能力を測定する方法、特に質問方法がわかりました。質問のし方の重要性についても理解できました。
授業では、他の人の発言やパフォーマンスから学ぶことが多かったです。自分の授業でも、学生が他の学生から学んでいく授業スタイルを意識的にしていこうと思いました。
■(7)
①このOPIの研修を受けて教師側の話を最小限にして、学生が会話に参加する機会をたくさん増やすことが大事な役割だと気付きました。
②子育ての場面でも、仕事の場面でもママ友との場面でも、この聞くスキルは十分活かせると思います。
③最初の導入部でも学生の情報集めがかなりカギ(その後のインタビューの)になると感じました。
■(8)
教師観ががらっと変わりました。私は15年、日本語教師をしてそろそろ“化石化”が
始まったところでしたが、それを止めてくれただけでなく、さらに伸びていくきっかけ
も与えてくれました。すべての先生におすすめしたいです。
■(9)
OPIは究極のワークショップだと実感した4日間でした。この研修で沢山の“気づき”がありましたし、自己の言語やコミュニケーションについても振り返る良い機会となりました。何より嶋田先生や色々なところで経験を積んでこられた95期の皆さんから意見をもらえたり、励ましてもらえたことは私の大切な財産になると思います。
■(10)
文型積み上げの授業から使える日本語へ移行する方法を同僚に伝えたいと思っています。文型を積み上げれば全てうまくいくというものではないのが、はっきりと分かりました。
OPIの世界に一歩入りました。
これから一歩一歩インタビューの経験を積んでいきたいと思います。
[参考記事]◆「OPI(92期)のワークショップ、中野サンプラザで開催」
◆「4日間のOPIワークショップ報告記事~参加者の声を添えて~」
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