4日間のOPIワークショップの報告~参加者の声を添えて~

12月9日、4日間のOPIワークショップ(東京・アルク)が無事終了しました。これまで何回もOPIワークショップを実施してきましたが、ホームページに報告記事を書いたことはありません。しかし、ずっと長い間「ああ、このワークショップの良さ・魅力を広く伝えたい。受講した方の声を伝えたい」と思い続けてきました。それは、OPIワークショップは“究極のワークショップ”だからなのです。

今回の89期ワークショップの最終日、私は受講者の方々にこうした思いを伝えました。「皆さん、私に向けてではなく、さまざまな方に向けて、皆さんの今の思いを書いて頂けませんか。1行でも2行でも結構です。」こうして、初めての「OPIワークショップ報告記事」が生まれました。

では、OPIワークショップとはどんなモノなのでしょうか。このワークショップでは、トレーナーからOPI理論を一方的に聞くのではなく、受講者は複数回インタビュー体験をし、そのインタビュ-に対して他のメンバーがどんどん意見を言っていきます。

インタビュー実習

・インタビューのやり方はどういうことが良かったのか。
・どうすればより良いインタビューになるのか。
・レベルは何か。それはどういう根拠に基づくものなのか。

こうした実習を通して、教師に求められる「質問力」「コメント力」「振り返り力」等々、さまざまな力を身につけることができるのが、OPIワークショップの大きな魅力の一つです。詳しくは、『目指せ、日本語教師力アップ―OPIでいきいき授業』(2008,ひつじ書房)をご覧ください。

また、OPIワークショップの4日間の内容に関しては、以下のサイトでご覧いただけます。http://www.alc.co.jp/event/12/12shi/

ここでは、ちょっと2日目のスケジュールを記してみます。

◇9時30分~10時45分 講義「抽出法」[『マニュアル』第4章・第5章]

◇11時~13時15分   グループ別演習
・インタビュー練習
3)11時~ 4)11時45分~ 5)12時30分~
・評定についての討論

◇14時30分~16時   グループ別演習
・インタビュー練習
6)14時30 分~ 7)15時15分~
・評定についての討論

◇16時15分~18時30分 グループ別演習
・インタビュー練習
8)16時15分~ 9)17時~  10)17時45分~
・評定についての討論

それでは、どうぞ10人の受講者のメッセージをお読みください。

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 「究極のワークショップ」という前評判を聞いて、とても不安でした。4日間、びっしりと組まれたスケジュール。読んでもよくわからないマニュアル。しかし、一緒にすごした仲間たちと、「まずはやってみる。それからふり返って、直すところを発見する。」 そこからたくさんの“学び”がありました。実際経験したからこそわかることがあります。まずは一歩踏みだすことから始めましょう。人生の大きな財産を得ることができました。先生に、仲間に、協力してくださった方々に感謝です。

 普段、日本語学校で教えていて、中級上級の学習者の力を伸ばせないことに悩んでいて、ヒントを得るために参加しました。ワークショップを通して得た大きな気づきは、学習者の口頭能力の位置づけには確固たる基準があり、学習者を相対的に比べるのでなく、その基準から見てどうか、という視点です。そして、その軸があれば、目の前の学習者のできること、できないことが分かり、「じゃあ、どうすればいいか」という具体的な対策・方法が考えられるということもわかりました。この経験を今後しっかりと活かして、学校で実践して、テスターの資格も取りたいと思います。

 OPIワークショップに参加して、今までの自分の教師力を見つめ直す本当にいい機会になりました。そして、一人で思い悩んでいたことが多かったのですが、ここでいい仲間に出会えて多くのコメントや励ましを頂き、本当に貴重な4日間になりました。ここで得たものは全て、自分のための肥やしではなく、レッスンの中で、外でも学習者のために生かしていきたい、と強く思います。何か自分の殻を破りたい、成長したいと思っている方はぜひOPIに参加されることをお勧めします。

 たった4日間で本当に多くの気づきと学びを得ることができました。このOPIワークショップで得られた一番の収穫は新しい日本語教育観です。

 今までの人生の中で最も濃密で充実した四日間でした。これからの授業に生かせそうなヒントをたくさんもらえたことはもちろんですが、何よりも大きな収穫は素晴らしい仲間と出会えたことです。

 4日間はかなりハードスケジュールで、こなせるかなと心配しましたが、あっという間に過ぎてもっと時間がほしいと思いました。宝山に出合い、持って帰りたくても持てないという気持ちがいっぱいです。

 最近は教え方に疑問をもっていましたが、しかし、それをどう変えればいいのか答えが出ませんでした。OPIという世界もよく理解していないのに、そこには何かヒントがあるのではないか、それだけで参加しました。
初日からの密度の高い研修にはおどろきました。クラスメイトにも恵まれ、すばらしい時間をもてたこと、これからの進む道が見えてきたことが、私にとって最高の4日間でした。1分1秒も無駄にしない研修はすばらしいです。

 濃密な4日間で、もうずっと以前からの知り合いのような、何でも言い合える仲間ができました。嶋田先生の元、同じ目的を持って集まった仲間で意見をぶつけ合い、新しいものが生まれたと実感!!自分自身と向き合えた四日間でした。

 ただのおしゃべりから意味のあるおしゃべりに。そのおしゃべりから、たくさんの気付きがあります。「むだ」になるものは何もありません。有意義な4日間でした。

 会話力、質問力のつく授業をデザインしたいと思って、今回のOPIに応募したのです。4日間のワークショップで、OPIの理論や考え方を勉強しながら、実際にインタビューを行い、評価もしました。非常に理論と実践を兼ねたワークショップだと感じ、とても勉強になりました。一番収穫が大きかったのは、これから学習者への対応と授業デザインに関する考え方も変わっていくことです。また、9人の仲間ができて、とても嬉しいです。

終了後、記念撮影

 

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