2018年度「海外日本語教育機関調査」結果の速報が出ました!

 

国際交流基金が3年ごとに実施している「海外日本語教育機関調査」(2018年度実施分)の結果が、10月8日に発表されました。

https://www.jpf.go.jp/j/about/press/2019/029.html

まだ速報値ですが、過去の数値と比較しながら、見ていきたいと思います。

 

学習者総数では、昨年は365万人でしたが、今回は385万人と増加になりました。前回調査の時には、マイナスに転じたため、懸念されていましたが、学習者数が増加した国・地域は104、減少した国・地域は41となりました。

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学習者数2018年(4回分)

 

発表では、前回との比較のみですが、4回分を比較する表を作成してみました。長いスパンで数値を見ることによって、さまざまなことが明らかになってくると思います。ベトナムに関しては、前回までは、「国内における学習者数の急増に比べて、ベトナム国内における学習者数の伸びが大きくない」ということがありましたが、ここにきて、3倍近い学習者数となっています。

 

また、教師の数も前回は、64,108人でしたが、今回は77,128人となり、特にベトナムやミャンマーでの伸びが顕著です。こうした教師のニーズに、どのように対応していくのか、ノンネイティブティーチャーの養成・研修をどうすればいいのかなど、考えるべき課題はいろいろあります。日本語教育推進法にも、「海外における日本語教育の機会の拡充」が明記されています。これから真剣に、しかもスピーディーに取り組むべき課題であると考えます。

 

いつも話題に上ることではありますが、この調査は「日本語教育機関調査」であることから、独学で学ぶ学習者、プライベートレッスンで学ぶ人々などは、カウントされていません。また、その機関が回答しなければ、数値を得ることはできません。こうしたことを考えると、海外で日本語を学ぶ人々は、今回の総数よりかなり多いのではないかと思われます。

 

教師比較2018年(2回分ん)

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