2017年OPI国際シンポジウムの日程(台湾)&ACTFL-OPI関連の新情報

■次のOPI国際シンポジウムのお知らせ

次回のOPI国際シンポジウムの日程が決まりました。まだ詳細は決まっていませんが、現在分かっている範囲でお知らせします。

◆日程:2017年8月4日㈮〜8月5日㈯ 8月6日㈰ 台湾スタディーツアー
◆場所:中国文化大学(台北)
◆シンポジウムのタイトル:「双方向性教育における、教師と学習者のありかた」
◆基調講演者:佐藤学(学習院大学教授・東京大学名誉教授)他

 

■ACTFL-OPI関連の新情報

2015年8月「ACTFL-OPIに関する連絡事項~新方式・新マニュアルにどう向き合うのか~」において、新しい情報をお伝えしました。

http://www.acras.jp/?p=4468

その後、メールによる話し合いなどがありましたので、去年8月の連絡事項に新たな情報を加えたものをお伝えします。

 

1.新マニュアルへの移行

2015年7月の牧野ワークショップより新マニュアルに切り替えとなりました。それは、日本語版が完成したことと、アルクには既に1999年版マニュアルの在庫がないことから、新マニュアル移行が決まりました。ただし、内容的には大きな変更はありません。

 

特徴としては、2012版マニュアル英語版は旧マニュアルの第8章があるのですが、2015年に翻訳された日本語版マニュアルには付いていません。「ぜひ日本語版にも8章を入れてほしい」と、ACTFLに連絡しましたが、まだ回答は届いていません。

 

 

2.「卓越級」(Distinguished)の取り扱い

新マニュアルには卓越級が出ていますが、OPI判定はこれまで通り10段階です。

 

この章(7)には、試験官、判定官が使用する『ACTFL言語運用能力基準2012年度版―スピーキング』に定められた主要レベルとサブレベルの記述が記されている。(註:ACTFLの評価基準、OPIの手順共に、現在、初級から超級までを対象としている。そのため、Distinguished―卓越級―はこの章では扱っていない。)      (p.51)

                            

 

3.ワークショップのやり方

2016年度のワークショップは、上述したように新マニュアルを使用しますが、旧方式での実施です。2017年度実施に向け、現在WSを実施しているトレーナー間(牧野・鎌田・嶋田)で話し合いをしています。できるだけ早めにアナウンスをしたいと考えています。新方式になった場合は、以下のような点が変更になります。

 

4日間の内、最初の2日間はレイティングのみを学びます。後半2日間で実技をしますので、11回になります。

WS終了後、Webによるレイティングテストを受け、さらに受講生全員OPIを受けることになります。ネイティブであっても、ここで超級判定が出なければ、Limited OPIテスター資格しか受けられません。

・レイティングテスト合格者は、その後2回の「スカイプによる三者インタビュー」を受けます。

(1回約1時間。被験者は受講生が探す。三者=受講生、被験者、トレーナー)

 

 

4.ロールプレイカード

これまでのWSでは、従来のロールプレイカードを使用し、「自作ロールプレイカード」使用も可能ですが、新方式では決められたカードで実施することになります。

 

 

5.トリプルパンチの仮説

函館シンポジウムにおけるリフレッシャー・ワークショップにて、三浦トレーナーより仮説に関する説明がありました。その後、三浦トレーナーより補足説明のメールをいただきましたので、ご紹介します。

 

超級の仮定は、「もし、このような状況が続いたら、社会における展望は?」という仮定を使用することになっている、と函館のシンポジウムでお話ししましたが、少々誤解を招く結果になってしまったようですので、今一度、仮定に関してお伝えしたいと思います。「社会における展望」という形が効果的なのは、被験者に「超級の発話を維持せねばならない」という意識を持たせ易いこと、また、ある社会における現象に関して、超級レベルで発話させやすいこと等の理由からです。しかし、「もしあなたが市長だったら」という「あなた」が主語の質問が超級の質問として適当ではない、という意味ではありません。「あなた」が主語の質問は、ともすれば、「私だったら、もっと バス路線を充実させます」のように中級、上級で答えられてしまう危険性がありますが、そのような場合は、更に「どのような目標を持って、どのような効果を期待して」等の質問をすれば、超級の発話を引き出せます。また、「もしあなたが市長だったら何をしますか」ではなく、「もしあなたが市長だったら、このような状況を打破するために、どのような政策を打ち立てますか」のように質問すれば、被験者に超級レベルで話さねばならないという意識を持たせることができます。大切なのは、将来の事項に関しての超級レベルでの仮定ですので、「あなた」が主語の質問でも引き出すことが可能です。

 

 

6.新マニュアルの購入

新しいマニュアルをご希望の方は、Andrew Amadeiさんまでご連絡ください。

1冊50ドル(船便)です。なお現在テスター資格を有する人に限るとのことです。 

 

 

 

7.更新資格と函館シンポジウムでのリフレッシャー・ワークショップ

函館で開催したリフレッシャー・ワークショップに参加すれば、テスター資格が失効していても更新が可能であるというアナウンスが出ていました。しかし、この特別措置は現在ACTFLでは認められていないことがシンポジウム終了後判明しました。ここでは、2.7付けの日本語OPI研究会MLでの添付書類をご紹介しておきます(辻会長から日本語OPI究会会員に向けてのお知らせ)を載せておきます。

              ※日本語OPI研究会辻会長より許可を頂きました。

 

         ♪   ♪   ♪

 

日本語OPI研究会会員の皆様へ  

 

昨年の函館OPI国際シンポジウム(7月31日~82日)の際実施された三浦謙一トレーナーによるリフレッシャ―・ワークショップと失効テスターのトラックBによる更新申請について会員から問い合わせが寄せられてきておりますが、前会長塙誠一郎さんが鎌田トレーナーに確認した結果をご報告、ご連絡いたします。

 

1)「4年(プラス1年の猶予期間)の更新期間を経過してテスター資格が失効してしまったテスターが、このリフレッシャ―ワークショップに出席し、出席確認のCertificateを取得すれば、1年以内にトラックBによる資格更新(取得)を申請できる」という特別救済措置(2007年京都大会で認められていたもの)は、今回の函館大会では認められていません。

 

2)上記特別救済措置によるテスタ-資格更新申請を考えておられる方、及び、既にこれに基づいてACTFLと交渉し問題を抱えている方は、鎌田トレーナーにご連絡くださいとのことです。

 

 

20153月17付の当研究会MLで塙誠一郎会長(当時)が函館シンポジウムにおける特別救済措置について連絡しております。

これは鎌田トレーナーに確認の上発信されたものですが、結果的に関係者各位にご迷惑をかけたことをお詫びします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>