1月14日に実施した「アクラス留学生句会」の記事が『NHK俳句3月号』(pp.47-49)に載りました。一人でも多くの方に留学生の俳句を知っていただけることを願っています。
関連記事→
留学生も日本人も楽しんだ『アクラス留学生句会』 http://www.acras.jp/?p=2273
『NHK俳句』という雑誌には、「句会の愉しみ」というコーナーがありますが、今回は最終回となります。「俳句なんて日本語を習い始めたばかりの留学生には無理でしょう」という声をよく聞きますが、習い始めて数か月の初級レベルの学生さんもみな実に楽しそうに俳句作りを楽しんでいます。詳しくは雑誌をご覧ください。
ちょうど『NHK俳句3月号』が届いた日には、4年前にイーストウエスト日本語学校を卒業したユンヒさん(閏姫さん)がご主人と一緒にアクラスに遊びに来てくれました。彼女は雑誌を見るなり、日本語学校での俳句作りの思い出について話し始めました。卒業して4年、日本語力にさらに磨きがかかった彼女の話を、私は感慨深く聞いていました。
<アクラスでユンヒさんと> <自宅に帰って……>
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先生、俳句作りって面白いですよね。私はイーストウエストで2年勉強したから、2回俳句作りをしました。1年目は、簡単でした。授業のとき、すぐに2、3句出来ました。まだ知っている単語も少ないし、「日本語よちよち歩き」の感じでしたから……。そんな私でも俳句が作れるんだ、と思うと嬉しかったです。5・7・5に合わせて作っていくのは、本当に楽しかった。テレビで聞いた言葉を入れたりしましたよ。
実は、2年目になった時は、とても難しかったです。なかなか出来ない。それは言葉も増えたし、いろんな日本語を知っているから「どれを使おうか。どうしたらももっとうまく表現できるかな。これもいいな、あれもいいな、って考えちゃって、なかなかできませんでした。1年目は少ない言葉だから選びやすい。2年目は「ぜいたくになった」って感じました。
でも、「蛍火よ 儚い光 消えないで」っていう俳句がやっと出来て出したら、クラスで一位になりました。その時の短冊、今も家に飾ってあります。この句は、「蛍」って季語を入れたかったから、イメージしながら、辞書で調べたり……。「蛍」は、「はかない」っていう感じがぴったり。夏の寂しさっていうか、せつなさっていうか……」
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(もらった『NHK俳句』を夢中で読む留学生達)
こうしてちょっとした俳句作りが日本語学校での思い出になり、留学生の人生に彩を添えているのかと思うと、本当に「日本語を教える」という仕事がますます楽しくなってきます。
これまでの俳句に関する記事一覧
・留学生も日本人も楽しんだ「アクラス留学生句会」(2014.1
http://www.acras.jp/?p=2273
・「留学生俳句コンテスト」の結果のご報告(2013.12)
http://nihongohiroba.com/?p=3276
・12月の留学生句会の結果(2012.1)http://nihongohiroba.com/?p=2905
・「留学生俳句コンテスト」、今年も楽しい句がいっぱい!(2011.9)
http://nihongohiroba.com/?p=2048
・留学生俳句コンテスト、選者は地元の皆さん(2010.9)
http://nihongohiroba.com/?p=881
・17文字に託す留学生たちの想い遥か!(2009.9)
http://nihongohiroba.com/?p=493
・俳句を通した出会い(2007.9) http://nihongohiroba.com/?p=302
・俳句で日本の夏を愉しむ留学生(2007.9)http://nihongohiroba.com/?p=310