「今年の『装いコンテスト東北大会』に『のしろ日本語学習会』から2人参加しましたが、2人揃って優秀賞を受賞しました!」
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コーディネーターの北川さんからメールを受け取って、私は1月に書いた「冬美さんの厄払いの記事」を思い出していました。同時に、冬美さんから感想メールとたくさんの写真が届きました。
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冬美さん、おめでとう!!
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冬美さんに関しては、今年1月に「散在地域の日本語教育支援を考える(のしろの事例より)~『外国人は地域社会をともにつくる人財』という視点」という記事を書きました。その記事の中で、「日本人じゃないけど、厄払いを
したい!」というテーマで冬美さんを紹介しています。
どうぞご覧ください。➡ http://www.acras.jp/?p=5069
北川さんと冬美さんから頂いたメールは、「地域日本語教室は、何のためにあるのか?」について考える上で、とても参考になる内容です。お二人から許可をいただきましたので、ここにご紹介させていただきます。
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【冬美さんの感想メール】
初めて着物を着たのは、33歳の厄払いの時でした。それから着物に興味を持ち始め、いつか自分で着られるといいなぁ~と思っていました。今年の5月に先生から着物大会に出ない?とお誘いを受け、 挑戦してみようと思いました。勉強してる間、 着物の難しさを感じました、 先生達にはとても優しく教えて頂きました。 短い期間しか習ってない私ですが、 一人で着られるようになった時はとても嬉しかったです。
そして大会本番を迎えました。 舞台に上がるのは初めてだったので、とても緊張しました。 ミスもありましたが、応援の言葉を沢山もらい頑張れました。
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そして『全日本きもの装いコンテスト東北大会』
ご指導して下さった池田先生ありがとうございます。 そして応援して下さった皆様もありがとうございます。
せっかく覚えた技術を忘れない様に、 これからも機会があれば着物を着たいと思っています。
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【北川さんからのお知らせメール】
<第1信>
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冬美さん
着物着付けコンテスト・・頑張りました
33歳の厄払いで初めて着物を着た冬美さんですが、いつか自分で着られるようになりたいと言っていた所に「全日本きもの装いコンテスト」東北大会です。
盆踊りで浴衣を着つけて下さる師範から、 着物のモデルとしての参加と「装いコンテスト」の外国人の部に出場する人はいないかと打診されま した。
教室ではお茶席に参加したり、 浴衣を着せてもらったりしているので着物に興味を持つ受講生は多 いのですが、いざ、コンテストに参加となると躊躇・・大会は、 一人で鏡のない舞台でわずか数分で着装を競うのですから、 日本人でも簡単ではありません。
冬美さんも悩んでいたようですが・・優勝しようと思わず、
将来、仕事をするようなとき必ず役に立つ・・・・・ みんなの応援と励ましで決心したようでした。
「正座からスッと立ち上がる、きちんとお辞儀をする、立居振舞・ ・」・・礼は和装によって育まれたものです。今回の冬美さんの参加は、 教室の受講生達みんなが日本の文化の神髄に触れる良い機会になり ました。
・ボランティアと仲間の応援を受け、立居振舞はもちろん、 着こなしも素敵でした。
外国人の部では教室から2名参加
冬美さんと、クリスタルさん(トリニダード・トバゴ・・AJT)・・二人とも優秀賞
着物のモデルとして、ロシアのニーナさんとアンナさんも参加・・・
とてもにぎやかな一日になりました。
日本語教室は町に定着しています。
教室の受講生なら着物コンテストに参加しても当然だよね・・
日本で頑張っていろんなことを覚えようとしている人たちだもの・ ・と、みんなが応援してくれました。
日本語教室で日本文化を紹介しながらいつも思っていました。
日本語教室の受講生たちは、 異文化をルーツに持ちながら日本で生きると決めた人たち、そんな人たちだからこそ、 日本が大切に守ってきたものを伝えたい・・ 伝えるべきだと思っています。
冬美さんの御主人もお姑さんも・・とても嬉しそうでした。
こんな風に日本語教室をハブにして、 町全体を多文化共生社会にじわじわと変えていけたらと・・思った一日でした。(苦笑)
<第2信>
冬美さんのように生活者として生きている人はたくさんいます。
教室での学びが、 家族や周囲に与える影響は大きいと思っています。
地域日本語教室を運営するうえで忘れてならないのは、 日本語指導の評価をするのは、受講する本人より、家族や地域の人たちだということです。
継続して日本語を学ぶために御主人とお姑さんの笑顔は必須( 苦笑)・・
学んだことばが生きる力になる・・その現実を日本人( 家族や周囲も含め)に見せていく
そんなテクニックが、 地域日本語教室の指導者には必要な気がします。
冬美さんの記事が、その気づきになってくれたら嬉しいですが・・ ・
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