『できる日本語』研修会報告(6.29)

「模擬授業」の打ち合わせ

「模擬授業」の打ち合わせ

6月29日(金)の夜、『できる日本語』研修会を実施しました。今回は、一般に参加者を募る形式のものではなく、1年以上前から主教材として採用してくださっている「江戸カルチャー」の先生方10名を対象にした研修会でした。イーストウエスト日本語学校の先生方も7名参加、また、これから使ってみたいというA日本語学校の先生2名、アルクと凡人社のスタッフも加わり、20名を越える大人数の研修会となりました。

 

江戸カルチャーでは、『できる日本語 初級』が2011年4月に出版される前から『できる日本語』を使ってくださっていました。つまり「学内使用版」からのお付き合いです。「学習者の発話能力を伸ばす教科書として『できる日本語』を採用することにしました」という教務主任白石さんの言葉は、今も耳に残っています。まだ、正式に出版されていない、仮製本の形での『できる日本語初級』を採用してくださったのですから、感謝感激です。その時から、いつかは、こうした江戸カルチャーとイーストウエストの先生方で「対話」をしたいと願っていたのです。

 

実際には、既に何度か使っている人、初級レベル担当ではないため使用経験がない人など、さまざまな方がいらっしゃったため、『できる日本語』使用校同士の「対話」を進めるというスタイルではなく、説明会スタイルに近い形で進めていくことになりました。初めての方も『できる日本語』のコンセプトを理解しようと、真剣に話を聞いてくださっている姿がとても印象的でした。

 

最後には、出来たてほやほやの『漢字たまご』の説明をし、漢字学習について一緒に考えていただく時間を取りました。接触場面を大切にし、「できること」を明記した教材であり、学習者の自律性を重視しているという点に、多くの方が関心を持ってくださいました。

コンセプトの説明

コンセプトの説明

 

夜の実施であるため、2時間しか取れませんでしたが、終わってからアチコチで小さな輪が幾つもでき、「漢字学習」に燃えているグループ、本冊の使い方について夢中で話し合っているグループ、出版社の人に質問をしているグループ、思い思いに終了後のフリータイムを楽しんでいました。まさにそこでは私が求めていた「対話」の輪が広がっていました。

 

私の次なる夢は、『できる日本語』を使っているさまざまな日本語教育機関、地域の日本語教室などが集まって話し合いをすることです。既に、博多からは「こんな使い方をしています。いつか一緒に話し合いをしたいですね」というメールも頂いています。

また、将来、多様な機関から代表者を出し、刺激的なパネルディスカッションを企画したいと考えています。こうした活動を続けていくことで、「日本語教育・支援の現場のネットワーク」が、<点から線へ、そして面へ>と、どんどん広がっていくことでしょう。

 

今回は、大がかりな『できる日本語』研修会でしたが、実は、アクラスではいろいろな「ミニミニ研修会」を実施しています。例えば、先週はこんな方々が見えました。

『漢字たまご』の説明

『漢字たまご』の説明

○「ちょっと教えてください」と、横浜のA日本語教室から見えた二人連れ

○「採用を考えてるんですけど、ウチのような機関では、どういうふうに使ったらいいのかアドバイスが欲しくて……」という三人組

○「『できる日本語初級』の「できる!」ってどうやったらいいんでしょうか」と授業展開について質問にいらした日本語学校の非常勤の先生方

皆さま、『できる日本語』関連で、何かご希望がありましたら、どうぞアクラスまでご連絡ください。オーダーメードの研修会を企画致します。

 

 

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