今日、イーストウエスト日本語学校に、30年近くにわたって学生たちのホームステイを受け入れてくださっている「焼津・黒潮の会」の方々からたくさんのマスクが届きました。中には、松永裕代さんの温かいお手紙と一緒に、先生方へのプレゼントとして新茶が入っていました。
お世話になります。
黒潮の会員皆さまより、子ども達に少しですが、
マスクを送ります。
お手数ですが、袋にわけ、配布してあげて下さい。
新茶は職員皆様で、お忙しい日々、ほんの一時でも
ほっとする時間を!
黒潮の方々との出会いは1992年、韓国出身のホンさんのひと言が始まりでした。朝、授業が始まる前、教員室にやってきたホンさんは、次のようなお願いをしたのです。
先生、私去年、雑誌を見て、焼津にホームステイしたんです。すごくよかったです。それで焼津の“お母さん”から、今年はまだ参加者を増やせるよって連絡が来ました。今すぐだったら、大丈夫です。イーストウエストの学生に声をかけてもらえませんか。
私は「これは、留学生にとって素晴らしい機会!」と、すぐに動きました。「お知らせ」を作り、次の休み時間には各教室を回りました。なんと大勢の学生さんが希望を出してきたので、翌日くじびきと相成りました。
こうして始まった「焼津ホームステイ」には、私も引率としてみんなと一緒に普通列車で長~~い時間をかけて出かけていったものです。
ある年、こんなことがありました。もちろん私は「日帰り」のつもりで出かけて行ったのですが、「先生、せっかくだから泊まってってくださいよ。学生も喜ぶし…」と、私もホームステイするよう、お誘いがありました。でも、泊まるための一式道具は持ち合わせていません。
大丈夫、大丈夫。うちの婆さんの寝間着、あるから、使ってください。
あと、この部屋にあるもの何でも使ってもらっていいから。
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翌朝はみんなで地引網に出かけ、お昼はバーベキュー……と、楽しい時間を過ごしました。本当にフランクで、温かい「黒潮の会」との交流でした。当時の松永会長は、日本酒大好き人間の私が行く時は必ず、あるものを用意してくださっていました。
先生、「磯自慢」一升あるから、好きなだけ飲んでくださいよ。この酒は
おいしいよねえ~~~。
イーストウエスト留学生のための「焼津ホームステイ」は、夏休みは3泊4日、お正月は2泊3日の年2回実施ですが、年月が経つにつれ、リピーターが増え、どんどんにぎやかになっていきました。時代とともに、少しずつ形態は変わってきていますが、「黒潮の会」とイーストウエストの卒業生、在校生との交流は、今もすてきな形で続いています。そして、8年も前に日本語学校を退職した私もまた、焼津の方々とのお付き合いは続いています。
【以前に書いた焼津関連の記事】
留学生にもっと「ホームステイ」の機会を!
(2010.1.11投稿)
http://www.nihongohiroba.com/?p=457
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日本のお母さんと韓国の子ども達、チュンチョン(春川)で大集合!
(2010.10.8投稿)
http://www.nihongohiroba.com/?p=793
俳句がつなぐホームステイ
(2014.3.12投稿)
http://www.nihongohiroba.com/?p=3323