2020年5月5日(火)、「アクラスZOOM寺子屋」が新たにスタートしました。コロナウイルス感染症拡大のため、対面での「アクラス研修」の実施はさらに延期せざるを得なくなりました。そこで、「少人数の対話重視のアクラス研修」の特徴を生かしたオンラインでの研修の可能性を考えました。
アクラス研修は、定員20人で講師の方との対話、参加者同士の対話を楽しむことを大切にしてきました。2時間の研修は前半が終わるとコーヒーブレイク、そして終了後は懇親会でさらに交流を深めています。それをどうオンライン研修に生かしていけるのか~~~。そこでいくつか工夫をしてみました。
まず、定員ですが、ギャラリービューで皆さんのお顔を見ながら話し合いができる人数としました。さらに、スプレッドシートを活用して、事前に「自己紹介」と「質問項目」を記入し、全員で情報共有、終わってからは「感想」を記入していただき、共有するという形を取りました。
※「感想」に関しては、記入者のお名前をカットしたものをアップしました。どうぞご覧ください。
第1回のテーマは、「オンライン授業、スキルに走りすぎていませんか」、講師は藤本かおるさん(武蔵野大学)です。
それは、3月中旬以降、オンライン授業に振り回されている先生方、スキルにばかり目が行っている先生方の姿を数多く見てきた私にとって、ぜひ取り上げたいテーマだったのです。「学習者の学び」に目を向けるのではなく、「教えること」に夢中になってしまい、挙句の果てに「ZOOM疲れ」に陥ってしまっている状況……。
藤本さんのお話には、その大切な教師として考えるべきこと、学習者への向き合い方を問い直すヒントがたくさん詰まっていました。さらに、オンライン授業の実践のヒントも満載!1時間半の研修後、30分オンライン懇親会をしてお開きとなりました。
「ZOOM寺子屋は、アクラス研修とは違うので、報告レポートはありません」と、お伝えすると、「えっ?何かの形でぜひ!」というお声をたくさんいただきました。そこで「寺子屋だより」で簡単に報告し、公開できる時には、「寺子屋動画」をアクラス会員の方を対象に、公開することとしました。
今回の動画は、アクラス会員の方々に限定してご覧いただける形にしました。メーリングリストにてURLをお知らせします。どうぞご覧ください。
今後の展開については、状況を見ながら考えていきたいと思っています。
【追記】
当初、アクラス会員のみの限定公開としていましたが、今回は一般公開することに致しました。参加者の皆様からも許可をいただきました。
どうぞご覧ください。
【参考資料】
藤本さんのご著書、作成された動画を中心に参考資料を記します。
藤本かおる(2019)『教室へのICT活用入門』(国書刊行会)
※ 紙媒体とKindle版もあります!
YouTube Kaoru Fujimoto で検索
・オンラインでの授業の組み立て方 https://youtu.be/Z3NcH6d5WD8
・同期型システムでのコミュニケーション入門 https://youtu.be/c_NFqz0op1U
・動画教材を作る際の考え方1 https://youtu.be/IJmx2wp5zhc
・動画教材を作る際の考え方2 https://youtu.be/aPJdfeTScFA
・非同期で同期をアクティブに https://youtu.be/bnxNxG33XWk
・非同期でのラポール形成の話 https://youtu.be/O79S4MEfNVk
・
noteでも情報発信しています https://note.com/colacaco
・「ガニェの9教授事象とは何なのか?」
https://www2.gsis.kumamoto-u.ac.jp/cgi-bin/eLF2003/kyouzai/gagne/explane.html(2020.4.25閲覧)
・鈴木克明(2000)「『通信制高校にとっての放送教育』から学んだこと」
『放送教育』2000年9月号
・福岡市立福岡西稜高等学校「オンライン授業のデザイン」
・北星学園大学における遠隔教育のイメージ
・藤本かおる(2011)「遠隔教育における初級日本語教育でのweb会議システムの利用
とその考察–インドとの遠隔対面授業と日本国内の対面授業の比較を中心に」
JeLA会誌 11, 12-17,日本e-Learning学会
・尹智鉉(2009)『遠隔の日本語教育とeラーニング : テレビ会議システムを介した遠隔チュートリアルの可能性』
早稲田大学出版部
・尹智鉉(2004b)「ビデオ会議システムを介した遠隔接触場面における言語管理
-「turn-taking」と処理過程をめぐって」
『世界の日本語教育』,14 ,35-52, 国際交流基金