ドナルド・キーンさんお別れの会(4月10日)

2月24日に亡くなられたドナルド・キーンさんのお別れの会が4月10日(水)に行われることとなりました。いろいろな方からお問い合わせがありましたので、このサイトを借りてお伝え致します。

◆日時  4月10日(水) 献花 15時~16時

◆場所  青山葬儀所(東京都港区南青山2の33の20)

           交通アクセス→http://www.aoyamasougisho.jp/map.html

 

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①キーンさんのお墓jpgキーンさんは、永眠の地として「函館の立待岬にある石川啄木のお墓」や「三井寺にあるフェノロサのお墓」の近くといった所を希望していたそうです。最終的には、自宅近くの旧古河庭園に隣接するお寺にお墓を建てることになりました。大好きな桜の名所であり、キーンさんのお墓にも、季節になると見事な桜が咲いています。そこに、ご自分で書かれた「黄犬家の墓」、そして、「黄犬」と「象」が描かれています。キーン家の家紋は「象」なのですが、これは浄瑠璃奏者でもある従兄弟の芸名が「淺造(あさぞう)」であることから、ことば遊びとして「象」となったそうです。鬼怒川と鳴門から取った「鬼・怒鳴門(キーン・ドナルド)」といい、「黄犬(キーン)」といい、どこまでもユーモアを楽しまれるキーンさんです。

お墓の写真は、『別冊太陽 ドナルド・キーン~日本の伝統文化を想う』(平凡社、2017)から取ったものです(p.24)。キーンさんは、これからも桜をはじめ、日本の四季を楽しまれることでしょう。
『別冊太陽』には、キーンさんの足跡がさまざまな資料や交流のあった方々の言葉で綴られています。是非ご覧ください。

 

2016年10月には、『黄犬ダイアリー』が息子誠己との共著として出されました。古浄瑠璃が取り持つ縁で親子になった二人ですが、双方にとって本当に幸せだったと思います。『石川啄木』(新潮社、2016)の献辞には、次のように記されています。

 「息子淺造に捧げるーわたしの生涯の最後の日々を幸福にしてくれたことに感謝して」

             

とあります。傍で見ていても、本当に仲の良い、お互いに相手を思いやるすてきな親子でした! 誠己(淺造)は、次のように語っています。

 

「父は苦しむこともなく、穏やかに永遠の眠りにつきました。日本人として日本の土となることが父の長年の夢でしたから、この上なく幸せな一生だったと確信しています」②別冊太陽ドナルドキーンp.242017年9月 

 

キーンさんは、日本、日本文化を愛し、平和を愛し、人との関わりを大切にして生き続けた方でした。2012年からの6,7年間でしたが、ドナルド伯父さまとして接することが出来たことは、大きな宝となりました。③黄犬ダイアリー2016.10

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