106期OPIワークショップ終了(2018.12.23~26)

第106期のOPIワークショップは、12月26日、無事終了しました。4日間、朝9時30分から18時まで続くワークショップでは、皆さん真剣そのもの。106お知らせ「口頭能力試験としてのOPIを知りたい」という思いはもちろんですが、多くの方が「授業力アップに生かしたい」という気持ちでのご参加でした。

 

アルクによってOPIが日本に導入されて、30年近くになります。来年4月7日には、「OPIワークショップ日本開催30周年」の記念イベントも企画されています(年明けに広報が始まるとのことです)。今後、OPIの考え方が実践の中にさらに染み通っていくことを願っています。

 

今回も、ワークショップ終了後、受講生からコメントが届きました。皆さまの許可を得て、ここにご紹介させていただきます。

 

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Aさん

OPIワークショップに参加して、これまで授業でどれだけ意味のない質問をしてしまっていたか、学生から発話を引き出せていなかったのは自分自身の問題だったのだと気が付きました。質問力も大切ですが、それと同じくらい『待つ』ことも大切だと改めて思いました。

 

今回学んだことを自分の授業に活かしていきたいです。そして、OPIは、ただの会話テストではなく、『人と人がつながっていくもの』だと思いました。今回一緒に参加された方々、練習デモインタビューにご協力いただいた被験者の方々に出会えたのはすべてOPIがあったからです。

今回のワークショップが終わりなのではなく、106回の素敵な仲間とスタートラインに立てたことがとてもうれしいです。練習ラウンド・認定ラウンドと長い道のりになると思いますが、励まし合いながら必ず全員でテスターになれるように頑張っていきたいです。

 

 

Bさん

昨年気づいた時はもう満席で、今回は3月の募集開始直後に申し込みました。心待ちにしていたのに、直前まで仕事に追われて満足に予習もできず、不安な気IMG_20180103_0001持ちで初日を迎えました。案の定、進行についていくのが精一杯という体たらくでしたが、嶋田先生や今回ご一緒させていただいた皆さんのサポートのお陰で、何とか最終日を迎える事ができ、ほっとしています。

今回の実践的なワークショップを通して、OPIの奥深さに魅了され、もっと学んでいきたい気持ちが、さらに強くなりました。これからも、積極的に課題に取り組んでいきたいと思います。

この4日間は、とても意義深い学びの時間となりました。憧れの嶋田先生と素晴らしい仲間に感謝して。

 

Cさん

OPIに参加できてとても感謝でした。たとえば、OPIのワークショップに参加し、会話の内容を客観的に見ることができるようになりました。ここで知り得たことを実際の現場で活かしていきたいと思います。

 

何よりも感謝なことは、先生と仲間に恵まれたことです。皆さんの優しさに励まされ、失敗も恐れず、ワークショップに参加することができました。今後も仲間と共にさらに学んでいきたいと思います。本当にありがとうございました。

 

 

Dさん

OPIを行うということは、学習者と向き合うということである。そして、研修においてはトレーナーから、また他の参加者から多くのコメントをもらい、自分でも録音を聞くことを通じ、いやでも自分自身と向き合うことになる。自分自身を客観視することは難しい。それだけに、そこから得られる「気づき」はとても大きいと感じる。

 

日本語学校やボランティア団体での活動においては、普段、「学習者の能力に合わせて、学習者がわかるように」話すことを心がけていた。しかし、学習者にとってチャレンジとなる可能性のある問いかけを行うことは、OPIに限らず学習者のレベルを引き上げていこうとする場合に重要である。こういった点を考慮し、場面に応じて使い分けていきたいと考える。

 

ロールプレイについても、学習者のレベルに合わせ様々なパターンを用意することで、よりアクティブな授業を行うことができると感じ、実践していきたい。

 

 

Eさん

今まで15年ぐらい日本語教育に携わってきましたが、私自身は文法や音声面のことを考えるのが好きで、日本語教育に関しては「ある程度できるから、いいか。」という姿勢でした。ですが、職場の周りの方々がOPI資格者となり、私も内政が必要かと思い、今回縁あってWSに参加させていただきました。

 

今回のWSの一番の収穫はすばらしいお仲間と知り合えたことです。この四日間、ほんとうに楽しく授業受けられました。そして嶋田先生の講義で、自分の反省すべき点が明確になりました。

 

OPIに関しては、途中判定基準に困るところもありましたが、最終的にはある程度正確に判定が出せるようになったと思います。自分のインタビューはまだまだ課題も多いとは思いますが、欠点もわかりましたので、更に精進していきたいと思います。

 

 

Fさん

OPIテストは大学院生の時に一回受けたことのあることを、今頃思い出しました。10年くらい前のことなので、あまり良く覚えていないのですが、恐らく今の私たちのようなテスターの方がデータを取るために私が被験者になっていたかと思います。その時の質問を覚えていれば、私ももう少し上手にできたのかと思いますが、全く覚えていません(笑)。

 

今度は自分がテスターになるためにOPIのワークショップに参加したのですが、テスターになるこいとが最終ゴールではないような気がしてきました。テスターになるのはもちろん目標ではありますが、それ以外に学んだことがたくさんあるように思います。例えば、相手が気持ちよく話ができるような雰囲気作りや先入観を持たずに相手を見られる姿勢、などなどです。

 

また、インタビューの練習では、自分の良くなかったところを客観的な目線で見てもらい、それについて伝えてもらったことが何よりも良かったと思いました。

 

 

Gさん

OPIの存在を知ってから、いつかは参加したいという思いを持ち続けていました。教室で学習者から話を引き出せない自分の能力の限界を痛切に感じ、もう先延ばしできないと受講して大正解でした。

 

修正部分が明確となり、その方法を具体的に教えて戴き、方向性をしっかりと把握できました。何よりも大きな収穫はスキル以前の人間力が如何に大事かと実感させて頂いたことです。

 

 

Hさん

「OPIを受講して、何が変わるのか?」それは、すぐに答えのでるものではないといます。たくさん種を蒔いてみても、何がどう育っていくのは想像しづらい部分もあります。だた自信をもって言えるのは、OPIの種は良質で一粒ではありません。人生の様々な場面で役立ち、日本語教師としては糧となります。

 

以前、趣味でペアダンスをやっていました。即興の場合ですが、リーダーは、フォロアーをマイクロコントロールしないといけないと考える人が多いです。実際は、ほんの少し方向性を指し示すだけです。待ちの姿勢も大切です。一方で、フォロワーはリードを無視して自分勝手に動いてしまう。こんなせめぎ合いが頻繁に起こります。WSでいくつもインタビューをみて同じだなと思っていました。練習では、意外と「無意識」に翻弄されたことが興味深かったです。まだまだ質問力が足りません。被験者と最高の作品を目指して練習あるのみです。

 

最後に、寒さにふるえる年末でしたが、人の温かさに触れることができました。嶋田先生とOPIメンバーに心から感謝します。

 

 

Iさん

コミュニケーションのための会話力として学習者の口頭能力を上げたい、そう思っていても、能力の測り方や基準は曖昧でした。OPIを学び、この問題を解消したいというのがワークショップに参加した目的でしたが、4日間を終えて思うことは、OPIの奥の深さです。

レイティングの基準が分かったとしても、被験者(学習者)の口頭能力を最大限に引き出すインタビューができなければ正確な判定はできないこと、これには目からうろこが落ちました。自分は適切なインタビューができているのか。理論を学び、分かったつもりでいても、実践に反映させることはなかなか容易ではありませんでした。ここで客観的な意見をもらいながら実践を繰り返すことができたのはとてもいい経験だったと思います。

知識を余すことなく伝えようと熱心にご指導くださった嶋田先生と、一緒に頑張った仲間との4日間、今年の締めくくりに、充実した時間を過ごすことができました。どうもありがとうございました。

                    

Jさん

「そばにつきそう、案内役」その言葉を聞き、それは大切なことと思い、OPIを知ろうと考えました。「あなたのことを、たくさん聞きたい」と心から願い、相手の「ほんとうは、もっと知ってほしい」その気持ちを掬う手立てが、OPIを勉強できることで少しでも掴めたらと思い、嶋田先生に必死についていった4日間でした。
人と出会い、接し、話すなかで、今より自信を持ち、いきる活力に繋げていける、そのお互いのやりとりは、自身の本当の声で語れるよう、そして、いつもいるコミュニティを越え、コミュニケーションのツールとしての日本語を通し、広く日本を知るきっかけになり、他者とも関われるきっかけにもなる。微力でも力になれるようにとの願いを胸に、臨みました。
回りにはそれを必要とする人がおり、まだまださらに勉強しなければという思いです。
自らの自己研鑽として、見直すための機会を頂けたことに、嶋田先生に厚くお礼を申し上げますとともに、深謝致します。
また、初めての試みに、和やかで落ち着いて取り組めたことは、106期の同期のみなさまの温かいサポートあってのことでした。同じ時間を共有でき、嬉しく思います。
これからも、みなさまのお力に少しでもなれるよう、また、絶え間なく変わりゆく社会に貢献できるよう、精進してまいりたいと思います。
嶋田先生、106期のみなさま、たいへん貴重なお時間をありがとうございました。今後とも、よろしくお願いいたします

106期

 

 

 

 

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