第2回「日本語教育オンライン・ワールド・カフェ」のご報告(2018.1.13)

1月13日に、第2回の「日本語教育オンライン・ワールド・カフェ」が行われました。第1回は、昨年6月25日に実施され、主宰者の荻野雅由さんがとても詳しい報告記事を書いてくださっています。ぜひご覧ください。(Zoomそのものについての説明や参考文献なども載っています)。

http://www.acras.jp/?p=6987

 

ワールドカフェのチラシ1回目からの参加者も多く、すっかりオンライン・ワールド・カフェに慣れたからでしょうか、15分のグループセッションも、中身の濃い対話タイムとなりました。そして、前回同様見事な企画・運営陣のきめ細かい事前準備、当日のファシリテートに感動しました。終わってからも、フェイスブック上に書き込まれたコメントに、お一人お一人返信をなさる主宰者。こうした心の通ったやり取りが、国を超え、地域を超え、大勢の方々とのつながりを深めていくのだと、改めて思いました。

 

参加者は、全部で15ヵ国、60人です。

 

日本•中国•韓国•英国•ブラジル•メキシコ•コスタリカ•アメリカ•

カナダ•シンガポール•バングラデシュ•インド•オーストラリア•

ニュージーランド•ドイツ

 

皆さん、Zoomをもっともっと積極的に取り入れ、活かしながら、顔が見える人と人との触れ合い、言葉を重ねる楽しさを大切にした日本語教育をこれからも目指していきませんか。私自身、まだ無料の時間制限ありのバージョンを使っている段階ですが、今後さらに進化させ、教師教育に活用していきたいと考えています。

 

今回のワールド・カフェについて、荻野さんがフェイスブックに投稿なさった「終了後のコメント」の一部をご紹介させていただきます。また、グラフィックレコーディングを担当してくださり、2時間のワールドカフェを支えてくださった青木さんの投稿記事もご紹介いたします。(※荻野さん・青木さんからは許可を頂いています。)

 

 

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【荻野雅由さん】

幸運とご縁に恵まれて、15カ国から60人の方に参加していただきました。記念の集合写真の笑顔からものすごい熱量を感じ、カフェホスト冥利に尽きます。グラレコ1 

インスピレーショントークは佐藤慎司さん。ことばの教育と平和を中心に、ワールド・カフェの対話を広げるのにぴったりの骨太のトークをしていただきました。それから、Web会議システムZoomのブレイクアップ機能を使って4人のグループに分かれ、メンバーを入れ替えながら3回の対話を行いました。最後の全体セッション(ハーベスト)は参加者それぞれの気づきを話してもらいました。それぞれの気づきと日本語教育への思いに圧倒されました。

視点の多様性を高めるために参加をお願いした 楊暁捷さん(X Jie Yang)さん(日本研究)、岡田浩樹さん(文化人類学)、村上正行さん(教育工学)、吉峰晃一朗さん(株式会社ココ出版)のおかげで対話がより豊かなものになりました。この企画のきっかけを作ってくれた田原真人さん、運営についての心強いアドバイザーの筒井洋一さん、発話を視覚化するグラフィックレコーディングの青木芳恵さんにも前回に続いて参加していただき、今回も特別なカフェになりました。

                                                                 

テクノロジーは瞬時の越境とつながりを可能にした。
問題は、誰と、どう、何を目的としてつながるかだ。
日本語ということばを通してつながれる人が世界各地にいる。
日本語を学んでいる人、教えている人、使っている人。
多様性がつながることで生まれる気づきや知見。
そこから創造される集合知。
日本語教育と日本語教師の可能性はきっとそこにもある。

つながりがもたらすさらなるつながり、
そこから生まれるエンパワメント。
ここからどこに行こうかな。

 

【青木芳恵さん】グラレコ2

 

荻野雅由さん、小川靖子さん企画の「日本語教育 ✖️オンライン ✖️ワールドカフェ」第2回。
今回は15か国から日本語教育に携わる60人の方が参加。オンライン講座には慣れているけれど、世界の色んな場所から、この人数がネット上で会している場はまさに圧巻の一言。企画のお二人が作る場は丁寧で、熱気の中に余白がある柔らかいものだった。

佐藤慎司さんのインスピレーショントーク「この時代何のために私たちはことばを教えているのか」

ことばを教える学ぶという事、平和を考える事、大きなテーマであり同時に目の前の現場のことでもある佐藤さんの投げかけに、大きな対話が起きていたように思う。フレームが大きいからこそ、ワールドカフェでラウンドを重ねるごとに、日本語について、教育について、話が広がり、そして、自分に落とし込まれていく過程があり、最後のハーベストでは参加された皆さんの言葉が力強く残った。人の想いはオンラインでも充分に伝わってくるから凄い。

時差は超えられないけれど、それでも真夜中の時間帯に参加されたヨーロッパ圏の方がいたり、様々な国で、母国語でない日本語ということばを通じて人が繋がっているという事や、多様な価値観がある中で教えるという立場の在り方や受け取り方の違い、学びの場の在り方など、対話自体には参加していないけれど、グラフィッカーとして描きながら肌で感じるものがたくさんあった。

ことばは便利だけれど、1つの単語ですら、実は受け取り方も様々で、だからこそ想いを届けるために、人はことばを選び、人と繋がっていく。

心を込めて
そのやり方すらも様々だけれど、グラレコ3
どんな形であっても届くものがある。
受け取り方も様々だけれど、
どんな受け取り方もまた
その時の真実である。

今年も人の心が動く場にいよう
と思う。

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青木さんの見事なグラフィックレコード(グラレコ)を、今もう一度拝見しながら、「ワールド・カフェ」での対話を思い出しています。対話を聴きながら同時進行で、対話のプロセスを構造化し、ビジュアルに描き出すグラレコという手法は、今後、さまざまな分野で活用されていくことでしょう。

全員60人

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※3枚の写真を1枚にまとめる過程で、若干名ダブっての「登場」と相成りました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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