地域社会の中で活動する日本語教師「栗又由利子さん」(文化庁委託事業例)

「「やさしい日本語」で地域ニュース」栗又さん

先日、<「やさしい日本語」について考えてみませんか>というアクラス研修会を行いました(報告http://www.acras.jp/?p=746 )。その際に、遠く栃木から参加してくださった栗又由利子さんが、今取り組んでいる新しい活動について熱く語ってくださいました。それは、平成24年度文化庁委託事業として地域社会を巻き込んで行われている取り組みです。

その取り組みの一つが「やさしい日本語」によるFMニュースです。アクラス研修会では、研修スタート前に、素敵なチラシとCDを見せながら、参加者に対して、まずは活動の概略説明。(チラシ → やさしい日本語ニュース(栃木) 

その後、アクラスにCD1枚プレゼントしてくださいました。「いろいろな日本語学校がそれぞれの地域社会に根付き、どんどん新たな展開を始めているんだ」と改めて思いました。「地域力を育む日本語学校」をめざして進んできた私達ですが、確実に芽を出し、個性豊かな花を咲かせようとしていることを実感しました。

最近、文化庁の委託事業に対して、「本当に効果的に行われているのか。意味のある事業なのか」と他省庁から見直しが迫られています。そこで、「文化庁委託事業」という企画があるからこそ、こうした意欲的な取り組みがされていることを、一人でも多くの方に知っていただきたいと、栗又さんに次のようなお願いをしました。

「栗又さん、ぜひぜひこの活動全体を発信しましょうよ。分厚い報告書として出されても、一般の人の目に触れることはありません。それより、中間報告でも経過報告でもいいから、どんどんホームページ、フェイスブックを活用して知らせましょう」

現場の様子

そして、昨日、早速記事が送られてきました。この活動のすばらしさは次のような点にあります。

・地域社会を巻き込んでいること

・外国人の方に主体的に関わってもらっていること(ニュースの選定も外国人が行います)

・一過性のものではなく、継続性を持った関係を構築していること

そして、栗又さんは最後に、「『文化庁委託事業」という大きな看板を持って、ボランティアの方々と接触し、これからの日本語教育を一緒に考えることができることは、とても意義のあることだと思います」と述べています。こうした地域社会づくりにも大いに貢献している文化庁委託事業の実態をどんどん発信していくことで、より多くの人々から理解が得られるのではないでしょうか。

最後に、この記事をお読みの方々にお願いです。「うちでは文化庁委託事業で、こんなことをやっています」「私たちは、こんなユニークな取り組みをしています」という事例をご連絡ください。どんなに良いこと、素晴らしいことをやっていても、発信しなければ、周囲の理解は得られません。だからこそネットワークが必要であり、役割分担が必要なのだと思います。私は、今後さらに「人間接着剤」として、さまざまな「実践」を発信するお手伝いをしていきたいと考えています。

それでは、栗又さんの報告レポートをじっくりとお読みください。

地元の新聞にも取り上げられました

平成24年度文化庁委託事業中間報告2012.10.31[栗又由利子]

 

 

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