皆さんは、『ちがいがわかる 日本の漢字 中国の漢字』という本をご存知でしょうか。
2016年3月5日、兵庫国際交流協会(HIA)主催の講演会でのことでした。講演が終わると、伊奈垣圭映さんという方が1冊の本を差し出されました。
「最近、こんな本を自費出版したんです。
小学校で教えてるんですけど、少しでも
日本の漢字と中国の漢字の違いで困る子供
たちを少なくしたいと思って。私自身、
華僑5世なんです。」
それが『日本の漢字 中国の漢字』との出合いでした。すぐに、フェイスブックでもご紹介し、アチコチで薦めてきました。先日、伊奈垣さんから、こんな便りが届きました。
「本と自分のルーツについて書いた文章です。お時間がありましたら、お読みください」
それは、「図書館と日本在住外国人をむすぶ:『むすびめの会』」の会報誌に投稿なさった記事でした。拝読し、「これは多くの人に読んで、いろいろ考えるきっかけになるといいのでは……」と考え、伊奈垣さんの許可を得て、アップすることにいたしました。
今、大阪市の小学校で教師として仕事をする伊奈垣さんは、大阪生まれの華僑五世。小さい時から、繁体字、簡体字、そして日本語の漢字と3種類の漢字を学ばなければならない状況だったそうです。そんな伊奈垣さんだからこそ、「漢字学習の大変さ・大切さ」に気付き、また教師として外国にルーツのある児童・生徒を指導する中で、「何とか少しでも分かりやすい指導を・・・」と、独自のプリントを作り続けてきました。そうした日々の実践の中で工夫しながら「手書きで作ってきた教材」が、出版されたのです。
ご自分が歩いてきた道
教育実践におけるエピソード
『日本の漢字 中国の漢字』出版までのプロセス
日本国籍取得のときの体験談
などさまざまなことが書かれています。是非お読みください。
「私だからできること」『むすびめ2000』(伊奈垣圭映)
・
また、伊奈垣さんから、「むすびめの会」に関して、次のようなメッセージをいただきました。
「むすびめの会」をご存知ですか。
・
「むすびめの会(図書館と多様な文化・言語的背景を持つ人々をむすぶ会)」
は、1991年7月に、図書館の多文化サービスに関心を持つ人たちが結成した
図書館サービスに関する全国的な研究運動団体です。
・
2017年5月末日で会員総数208名です。
会員は、様々な国籍や文化背景をもつ図書館の司書、大学の図書館学の先生、
図書館学を学ぶ学生など現場で活躍されている方々です。
・
図書館での「多言語絵本の読み聞かせ」や「多言語育児イベント」などの多文化
サービス、学校の「日本語・外国語指導支援」との連携、出版など実践や資料、
情報の共有をしています。
年4回、会報「むすびめ2000」が発行され、発行日に例会を開いています。
次号は、100号記念号を2017年9月23日に発行予定です。
・
9月23日の例会のゲスト・スピーカーは、関本保孝さんです。
長い間、墨田区や世田谷区で、夜間中学の先生をしていらした方です。
会場は、板橋区仲宿地域センター第一洋室で、午後2時からです。
(最寄り駅は、都営三田線「板橋区役所前」徒歩7分)
例会への参加費は、無料です。
関心のある方は、直接会場にいらしてください。
・
「多文化」に関心のある方なら、どなたでも会員になることができます。
詳しくは、ホームページをご覧下さい。
https://sites.google.com/site/musubimenokainew/home/about_lincs
コメントを残す