JALP(日本語プロフィシェンシー研究会)の春季合宿に関するお知らせです。今年は、基調講演をやめ、全員参加型のワークショップの時間を大切にしたいと考えました。
まずは、リード文をご覧ください。
現実生活におけることばの力の向上をめざすには「生」のことば、「生」の生活及び教室場面、「生」の言語素材、「生」の日本語能力の存在は無視できません。今回の合宿では基調講演を立てないで、参加者全員がなんらかの形でこのテーマに取り組めるよう、合同のパネルにそれぞれのサブテーマを設けました。
毎年、合宿にはさまざまな方が参加してくださいます。大学・日本語学校・地域日本語教室などで実践をしている人、研究者・大学院生、学部生、そして養成講座の受講生……。ともに一つのテーマに取り組み、「対話」を重ねることによって、すてきなネットワークが生まれることを期待しています。
■日時: 2017年3月25日(土)~26日(日)
■場所: 里山の休日京都・烟河
http://www.oyadonet.com/keburikawa/index.html
■プログラム:
3月25日(土)
12:00~13:00 受付
13:00~13:10 会長挨拶 鎌田修氏(南山大学)
13:10~15:10 パネル(1)発表
①教育現場と生、生、生 :嶋田和子氏、上谷崇之氏、東健太郎氏
②教材作成と生、生、生 :鎌田修氏、奥野由紀子氏、金庭久美子氏、山森理恵氏
③ことばの決まりと生、生、生 :定延利之氏、立部文崇氏
④日本語能力の評価と生、生、生 :由井紀久子氏、坂口昌子氏
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15:10~15:30 休憩
15:30~17:00 パネル(2) ワークショップ
17:10~18:15 ポスター発表
18:15~18:25 事務連絡
19:30~ 夕食
3月26日(日)
9:00~10:00 パネル(3)各グループ15分ずつの成果報告
10:00~11:30 OPIブラッシュアップセッション
11:30~11:40 総括
11:40~11:55 事務連絡
11:55~12:00 閉会の辞
12:00~12:20 総会
■パネルについて
①教育現場と生、生、生
実践における「生の重要性」という視点から、「今、現場で起こっている課題」を取り上げます。
パネル(1)では、①.教室のコミュニティ化、②教育現場と実生活とのリンク、③人・社会とのつながり、という3つのテーマに沿って実践例を示します。
パネル(2)では、グループに分かれ、現場の活性化をめざし、さまざまな角度からアイディアを考えます。多様な参加者間の対話によって「より良い明日の授業のヒント」を共有します。
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②教材作成と生、生、生
初級後半からの学習者でも生の聞き取りが可能になるための教材作成を考えます。
パネル(1)では、生の聞き取りを可能にするための、①「文型・語彙」、②「背景情報・場面設定・関連事物」、 ③「聞き手ストラテジー(あいづち、聞き返しなど)」とそれらの具体例を示します。
パネル(2)では、グループに分かれ、さらに異なる切り口から生の聞き取りの足がかりになる教材作成を共に考えます。
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③ことばの決まりと生、生、生
生のことばの規則性を考えていきます。
パネル(1)では、生のことばと瓶詰めのことばの違い、つまりことばの生きの良さ~悪さがよく現れるポイントとして「きもち」と「流ちょう性」を導きだします。
パネル(2)では、「きもち」グループと「流ちょう性」グループに分かれ、生のことばの規則性を参加者のみなさんと共に実感し、共に考えます。
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④日本語能力の評価と生、生、生
読んだ文章を「要約」するタスクにおいて、選択問題で適切な箇所を指示することはできても、自分の言葉で言い換えることに困難を覚える学習者が多く見受けられます。
パネル(1)では、留学生が書いた要約文を提示し、評価の問題点を指摘します。
パネル(2)では、グループに分かれて、要約文の評価を暫定版のルーブリック評価票に基づいて行います。そのうえで、評価票の課題をあげ、よりよい評価票について考えます。
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■参加申込み
申込みは、以下のURLからお願いします。なお、必ず参加パネルの第一希望と第二希望をお書きください。
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