OPIテスターへの挑戦で学んだこと:95期生(2014.12)感想レポー

OPIは年々関心が高まる一方です。それにはさまざまな理由がありますが、まずは『試験官養成マニュアル』から少し引用したいと思います。

第8章「OPIの意義および教室における応用」(p.121)

試験官としての認定を受けるか受けないかにかかわらず、発話サンプルの抽出方法やコミュニケーション能力の評価方法を身に付けるOPIトレーニングでは、OPIの意義や応用を考えながら、授業を行ったりカリキュラムをデザインしたりすることができるようになるという大きな利点が得られる。

 

インタビューでは、試験官ではなく、インタビューを受けている被験者の方が会話のほとんどを受け持っているという事実は、教室活動を考える上で重要な教訓となる。学習者が言語運用能力を向上させたいのであれば、教師が取るべき役割は、自分自身を「舞台に上がった賢人」に見立てるような伝統的なものではなく、むしろ、「側に付き添う案内人」というようなものになるはずである。すなわち、教師側からの話を最小限に抑え、学習者が会話に参加する機会を最大限に増やすという役割である。OPIのワークショップを受けると、この点が実にはっきり見えてくる。

 

しかし、世の中ではこうしたOPIの特徴を理解することなく、表面的にOPIを見て、否定的に捉えるさまざまな声が聞かれます。もちろんOPIにもいくつもの課題はあり、それを認めた上で、「どう実践や研究に生かせるのか」を考えることが求められます。

そこで、今回初めての企画として、テスター資格取得直後の方々に「生の声」をお願いすることにしました。体験を通した言葉ほど力強いものはありません。どうぞ皆さまじっくりお読みください。

 

95期生(ワークショップ実施:2014.12.23~26)

①山藤弘子さんのレポート  ②菊岡由夏さんのレポート  ③范一楠さんのレポート

④高橋道恵さんのレポート  ⑤泊史さんのレポート    ⑥清水昌子さんのレポート

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上記からPDFをダウンロードしてお読みになれますが、ここに記事をペーストしてご紹介いたします。

 

①「OPIテスターへの挑戦で学んだこと」    山藤弘子

これまで、主に留学生を中心に日本語のレッスンをしてきました。しかし、ここ数年、オンラインを使って海外や国内在住の日本語学習者の方にもレッスンをする機会が増えました。老若男女、学習の目的、そしてレベルも様々です。そんな中、これまでの教え方だけでレッスンをしても、なかなか学習効果が上がらず、学習者自身のモチベーションが下がって行くのを感じました。

 

そこで出会ったのが、OPIでした。今回、OIPテスターへの挑戦で、初めて約80人の日本語学習者(日本語使用者)にインタビューをさせていただきました。一人一人と面と向かって、じっくり話を聞く中で、その方の日本語の使用環境が見えてきました。例えば、お父様はアメリカ人、お母様は日本人という生活環境の方。また、母国フランスの大学で日本語学科を卒業し、アニメが大好きで来日している方。家庭では中国語オンリーだが、ママ友とは日本語という方。一口に日本語使用者といっても、十人十色で誰一人同じような方はいませんでした。これまで、「このような文型と語彙を使っているから初級」、「敬語ができているから上級」などと、ひとくくりに分けていたことがとても恥ずかしく思え、また、学習者の方には申し訳ないことをした気持ちになりました。

 

今回、OPIのインタビューは、「漢方薬局の薬剤師のようだな…」と感じました。患者の話を丁寧に聞いて、その方が生活で十分に何ができて、何が不足しているのかをヒヤリングしているかのようでした。

患者一人一人に合ったオーダーメイドの薬を処方するように、このOPIテスターの技術を身につけた教師は、その方にあった実用的なレッスンプランをたてることができると思います。

 

今回、OPIテスターの技術を身につけることは、想像していた以上に大変でした。思うようにインタビューができず、何度も悔しい思いをしました。しかし、この挑戦の中でこれまで自分がどんな教え方をしてきたのか、何度も振り返りが起きました。大げさかもしれませんが、これは、これからの私の日本語教師人生においても、とても価値ある経験だったと思います。そして、普段のレッスンでも、教師からの質問は、できる限り学習者の日本語能力を最大限に引き出すような意味のあるものにしていくべきだと学びました。

 

OPIテスターの資格は取得しましたが、やっとスタートラインに立てたばかりです。これからも、絶えず振り返り、学び、技術を磨いていきたいと思います。

 

 

②「OPIテスターへの挑戦で学んだこと」  菊岡由夏

OPI試験官ワークショップ95期の一員として、OPIテスター資格取得に挑むことを通して、多くのことを学びました。ここに書くことは私の学びのほんの一部に過ぎませんが、その中でも特に強く感じたことを2つご紹介させていただきたいと思います。

 

1)OPIテスター資格取得への道は学びの実感が得られる体験

OPIテスター資格取得は、本当に久しぶりに自分が「学んでいる」ことを心と体の両方で実感させていただく体験となりました。

OPIでは、決められた方法に則ってインタビューを進めていくことで、相手の話す力を図ります。ただ話させればいいのかと言えば、もちろんそのようなことはなく、相手のパフォーマンスを、身近で基本的なものから、より高度で複雑なものへと移行するよう、テスターが導いて行かねばなりません。そのように導くための様々なポイント、スキルがOPIにはあり、それらはどれも客観的な根拠に基づいていると思われる「わかりやすい」ものでした。「なるほど、それは最もだなぁ」「よし、早速試してみよう」とOPIのワークショップでの嶋田先生の熱い語りを聞きながら何度も心の中でうなずいたものです。

が、実際はそううまくはいかないのです。「相手の話に聞き入ってテスターとしてのパフォーマンスを逸脱してしまう」「気づいたら、同じような身近な話題ばかりをくり返し質問している」「事前にリハーサルをしておいた質問が、本番では微妙に変わってしまい、予想していた流れと全く違う方向に話題が流れていく」そして「その流れが修正できない」、あれほど頭では「わかる」気になっていたことが、実際には簡単に「できる」にはならないという経験を何度も何度もくり返しました。

もちろん、それだけに、「できた」を実感したときの達成感もひとしおでした。昨日できなかったことが、今日「できる」、テスターとしての「熟達」の階段を少しずつ少しずつ上っているという明確な実感が得られる、OPIテスター資格取得の道にはそんな学びの実感が得られる貴重な体験であったと思います。

 

2)多くの人に支えられていることの再確認の機会

OPIテスター資格取得に挑むにあたって、実感させていただいたことのもう一つが自分の学びが本当に多くの人に支えられているということです。

まず、ワークショップの仲間には、OPIという共通のテーマをめぐるたくさんのディスカッションにお付き合いいただいたり、OPIがうまく行かないときに愚痴を聞いてもらったり、テスターまでの道のりを支える大きな力になってもらいました。もちろん、私たちがお互いを支え合える「仲間」になれたのも、そのような仲間作りができるように導いてくださった嶋田先生の素晴らしいコーディネートのおかげであると思います。

また、それ以外にも自分を取り巻く方々のご協力なしにはテスター資格を取得することはできなかったと思います。少し現実的な話ですが、OPIの資格取得に際し苦労することの一つに、OPIの実施に協力してくださるテスティー探しがあります。様々なレベルのテスティーに適切なOPIを実施するまでには、何人も、いえ、何十人ものテスティーに協力してもらうことになります。それらに笑顔で協力してくれるテスティーがいなければOPIは成立しません。さらに、そのテスティーを見つけ出すこともやはりとうてい一人ではできませんでした。たくさんの方にテストの協力者をご紹介いただき、やっとのことですべてのレベルのOPIを実施することができました。

使い古された言い回しかもしれませんが、私という一人のテスターができるまでには、本当に多くの人びとの力や支えが存在するのだということを深く感じさせていただく機会となりました。ご協力くださった皆様にこの場を借りて改めてお礼を申し上げます。

 

先に書いたように、この2つは私が今回のテスター資格取得を通して感じた学びのほんの一角にすぎません。OPIテスター資格取得という取り組みは、その名の通り「OPIテスター資格を取得する」という明確な目標の下の、明確な活動ですが、そこから得られる学びは本当に多様で、どこまで広がるのか皆目想像もつかない大きな広がりのあるものでした。

それは言うならば、一つの目的に向かった仲間と協働しながらテスターとしての熟達の道を目指しながらも、自分を取り巻くたくさんの人びととの交流を通して学びを拡張していく「現代の実践共同体」の姿をはっきりと見せてくれる、そんな営みではないかと思います。

日本語教師として新たな境地を開きたい、そのように思っている方がいらっしゃったら、ぜひOPIテスター資格取得という「現代の実践共同体」への参加をおすすめいたします。きっと自分の学びの熟達と拡張を実感できると思います。

 

③「OPIテスターへの挑戦で学んだこと」  范一楠

 

仕事のためや研究のためなど、OPIテスターを目指す理由は人それぞれだと思いますが、そんなメインの目的のほかにもいろいろなサプライズが付いてくるのだと、今回の挑戦を通してわかりました。私がいただいたサプライズは4つです。

1つ目は聴くことについての学びです。「今は日本語で表現できたが精一杯だった」、「今は日本語に困っているのではなくて話す内容を考えている」、「もっと言いたいことはあるようだが、日本語の問題で諦めている」など、目の前にいる学習者の内面の声が聞こえ、学習者のことがもっとわかるようになりました。

2つ目は訊くことについての学びです。相手が話したいことや興味を持っている話題を見つけ出し、それらの話題を使って僅か30分の中で学習者の日本語の上限を探るというハードな活動ですが、「まだ話したい」、「またテストを受けたい」という声を聞くことが多かったです。おまけに居酒屋でも時々隣の日本人に「訊き上手だね」と言われるようになりましたが、気が抜くと「もしその法案が通っていなかったら、世界規模の戦争が起こったときに日本はどうやって自分を守ったらいいと思いますか」と訊いてしまい「えっ?」と言われることがあります。

3つ目は話すことについての学びです。海外で日本語を勉強した私は、筆記テスト重視の授業を受けてきました。話す能力を測定できるテストが普及しなかったのが原因の1つです。そんな私は話す能力について、習った日本語を口に出すこと、たくさん話すことという理解にとどまっていました。テスターへの挑戦を通して、話すことの魅力、そして話すことには何が一番大事なのかについて理解を深めました。今後はテストそのもの、またはその理念を海外の日本語教育現場に持っていきたいと思っています。

4つ目は教えることについての学びです。練習ラウンドと認定ラウンドのとき被験者探しに協力してくださった日本語学校で、日本語非常勤講師として働かせてもらうことになりました。学習者の話す能力を高めるために、OPIを授業に生かすためにどうしたらいいかをこれから学んでいく機会を得ました。テスター資格の取得は、学びの終了を意味するのではなく、学びのスタートだと感じました。

 

 

④「OPIを通して学んだこと」          高橋 道恵

OPIの認定を受けるまでのインタビューにこれほど時間がかかるとは思っていませんでした。レベルに合う外国人もすぐに見つかるだろう、とも思っていました。ところが練習ラウンドから始めて見ると、インタビューをすると「ほしいレベルでない」というのが何回もありました。練習ラウンドで提出後、嶋田先生からのコメントで、インタビューの仕方に問題がある、とご指摘を受け、反省をし、教本を読み返してもなかなか頭に入っていきませんでした。インタビューの後に聞きなおす度に、自己嫌悪に陥りました。

OPIインタビューは何か、というのが分かり始めたのが認定ラウンドの再度やり直しのときです。超級1人、最後のチャンス、という切羽詰った状態でした。普段話しかけたことがない中国人の教授や、FBでつながっている大学の卒業生に連絡をとり、インタビューを受けてもらいました。「やった、これで大丈夫」とスムーズにインタビューが進んでも、ロールプレイでだめだったり、良く準備して行くとインタビューがぎこちなくなって提出できる物でなかったりしました。最後なので慎重にインタビューを何回も聞きなおしました。そうしているうちに、自分のインタビューの悪さが分かってきました。言葉を紡いで質問をしてくことも、最後のインタビューを通して見えてきました。全て、教本に書いてあることです。練習ラウンド、認定ラウンドのインタビューを通して教本の内容がやっと分かってきた感じです。それで、締め切り前に友人に紹介された被験者のインタビューでなんとか認定をいただきました。

インタビューをした多くの人は、私があまり知らない人でした。それでも理由を丁寧に伝えると、快く引き受けてくれ、30分のインタビューの後に何かつながりができたようでした。被験者になってくれた学生も、廊下ですれ違うと声をかけてくれます。

OPIのインタビューを通して大きく変わったのは、人の話をよく聞くようになったことです。私は現在大学の留学生別科で専任講師をしております。先月、欠席の多い3人の学生が相談に来ました。話を聞くと、ある講師が厳しすぎて学校に来たくない、退学をしたい、とのこと。その講師は熱心で学生を思って厳しくする人でした。いつもですと、「先生はあなたたちのことを思ってやっている。学校にきちんと来ていないのが悪い」と頭ごなしにしかってしまうのですが、とにかく学生の話をまず聞こう、という気持ちになったのです。良く話を聞くと、こちらが言うことも分かってくれるのに驚きました。退学はせずに、続けて勉強をすることになりました。また、非常勤の講師と話すときも、まず話を聞こう、という姿勢で話すと、会話がスムーズになりました。

授業では、学生の質問はできるだけ学生が答えるようにしています。「できる日本語」を今年度から使い始めているので、OPIをそのまま授業に応用でき、その成果も見られます。国籍が違う学生間同士の関係も、例年になくうまくいっています。

多くの方々の助けがなかったら、認定は受けられませんでした。OPIは私に人とのつながりと、言葉の力を再認識させてくれました。

 

 

⑤「OPIテスターへの挑戦で学んだこと」   泊 史  

 

OPIテスターの卵としてOPIインタビューをこなすうちに、学んだことはたくさんあります。そのなかでも、OPIのよさとしてもとりあげたいことは、OPIインタビュー自体が学習の場になる可能性が高いということです。

幅広い質問ができるようになること、対話相手の発話を待つ間の取り方を学べること、対話相手への観察力が高まることなど、インタビューをする側だった私自身とても実感しました。自分が成長できたと思います。

今回、OPIのよさとして強調したいのは、OPIでインタビューされる側である被験者にも学びの効果があるのではないかということです。もしかしたら、被験者のほうが、1回のインタビューでの学習効果は高いかもしれません。なぜ、このように私が思ったのか、以下にまとめてみます。

第一に、OPIインタビューが終わった後に、悔しそうな表情を見せたり、悔しさをそのまま口にする人が多かったことです。これは、インタビューを受けているときに、知っている単語だったのにインタビューを受けた際にはとっさにその単語が出てこずに、インタビュー中(あるいは、インタビュー後)に出てこなかった単語を思い出したりした場合や、インタビュー中に言いたいことがうまく説明できなかったなどのもどかしさが悔しさという感情を呼び起こしていたのではないかと想像します。そういった悔しさは、向上心があってこそ湧き上がるものでしょうから、OPIインタビュー被験者のその後の日本語会話力は悔しさをばねにして向上していくのではないかと思いました。実際、OPIインタビューが終わった後に、その場で辞書を調べ始める人、分からなかった単語や表現をすぐ私に聞いてくる人が多くいました。OPIインタビューを受けた経験が、学習意欲に火をつけたのは間違いないと思います。

第二に、OPIインタビュー後、OPIインタビューの感想を尋ねると、「自分の日本語力はまだまだだと思った」、「単語だけで答えてしまって、文でちゃんと答えられなかった」、「抽象的な話をするときの語彙が足りない」など、自分の日本語会話力を振り返り、自分の課題について見つめる答えがたくさん出てきました。また、「インタビュー中、自分の日本語にどこかおかしなところはなかったか?」、「間違えたところを教えてほしい」など、自分の日本語会話力の課題を客観的に指摘してほしいという要求もありました。OPIインタビューが自分の課題を見つける機会になっているのだと強く思わされました。自分の日本語発話力の課題について自覚的な人は、おそらくその課題を克服するために努力し、日本語発話力を高めていくのではないでしょうか。

また、「もう少し日本語を勉強した後に、またOPIインタビューを受けたい」と申し出てくれた人も何人かいました。OPIインタビューは学習動機付けが高まる場、学習する場、学習効果を確かめる場にもなる。このことを私はOPIテスターへの道の途中で実感できました。今後、OPIインタビュー被験者に「OPIインタビューを受けたよかったのは何か?」等を聞き、その結果をまとめていくことなども考えています。私が思っている以上に、OPIインタビューは学習の場であることが結果として出てくる可能性もあるかもしれません。

 

 

⑥「OPIテスターへの挑戦で学んだこと」   清水 昌子

 

テスターの資格を取った直後の気持ちは、運転免許を取得した時の気持ちと似ています。「免許が取れて嬉しい」、「でも運転はまだまだ下手で怖い」という不安と喜びが混ざった様な感覚です。私がOPIのテスターに挑戦しようと思った理由は、教師力をアップしたい、日本語教師として専門性を身につけ、付加価値を高めたいと思ったことですが、テスターへの挑戦をきっかけに、確実に自分の中で学習者の発話に対する意識が変わり、望んだ以上の経験や気づきを得ることが出来ました。

OPIはワークショップからCertificateを受けるまでに約9ヶ月ほどの期間がありますが、この9ヶ月間は私にとっての財産となりました。まず4日間のワークショップでテスターを目指す素敵な仲間と出会い、嶋田先生の指導の下でOPIについて学ぶ時間は濃密で充実した夢のような時間でした。気がつけば最終日になっていたことを今でも覚えています。ワークショップの後は、個々で練習ラウンド、認定ラウンドと続きますが、私もテスティー探しには苦労しました。ですが、なかなか見つからなくて途方にくれていた時、所属先の先輩や友人、OPIの同期が助け舟を出してくれました。不安でどうしようもない時に、“大丈夫です!”という一言にどれだけ救われたか分かりません。私個人の資格取得のためにこれほど多くの方に助けられた経験は他になく、周りに助けて頂くことの有難さを痛感しました。

 

また、テスティーの皆さんは仕事や勉強に多忙な中、一人の例外もなく、好意的に協力してくれました。初球から超級までレベルに関係なく、30分という時間枠の中で、出来るだけ自分の意見や経験を話そうと務めてくれました。むしろ私の方が、疲れや睡眠不足で頭の回転が鈍かったり、インタビューの表面的な進行のことが気になりすぎて、じっくり聴く姿勢ができていなかったり、せっかく良い話題を提供してくれていても、その内容を掘り下げるような質問が出来なかったり、なぜか自分の日本語が変になっていたりと、今思い出しても失敗例をあげればきりがありません。実際のOPIでは、評価されるのはテスティーである学習者ですが、同時にテスターである自分自身も、日本語力やコミュニケーション能力、もっと言えば人間力を試されているような気がするのがOPIの面白いところだと思います。そして、その様な能力は一朝一夕にレベルを上げることは難しく、否が応でも自分自身と向き合わざるを得ません。この点で、OPIが長期戦の資格であることに、意義深さを感じました。インタビューはやり直しがきかない一期一会であり、時に反省と後悔の念が嵐の様に襲ってくることもあります。失敗を糧に次につなげる精神的な強さも必要ですし、この9ヶ月間を通してじっくりと内省し、OPIを通して得られる様々な経験や知見を得ることで、テスターになる訓練は実に多様な角度から行われているのだと痛感します。

 

今、振り返ってみて、OPIのテスター資格にチャレンジして本当に良かったと思います。長期にわたり嶋田先生が絶妙なタイミングで声かけやサポートをしてくださったことも大きな支えとなりました。苦労したからこそ得られたものもありますし、短いインタビューを通してテスティーの方の人生観や世界観を垣間見られるのもOPIならではの楽しさだと思います。そして、何度も「長期」と書いた後で言うのも心苦しいのですが、過ぎてみればあっという間の9ヶ月間でした。これからはOPIの技術を活用し、長期的な視点で自己成長できるように努力することで、常に教師力をレベルアップしていくことが目標です。また、時には右往左往しながらも、貪欲に学ぶ姿勢を忘れずに、研鑽を積んでいきたいと思っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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