四半世紀前の卒業生、『できる日本語』で授業実践!

8月6日、台北で日本語教師として活躍する頼素綢さんが4人の学生さんを連れてアクラスにやってきました。頼さんは二十数年前、イーストウエスト日本語学校に入学し、初級から日本語を学び始めた卒業生です。

■四半世紀前の教え子と「日本語教育を語る」楽しさ!

頼さんと(2013年6月、アクラスにて)

頼さんと(2013年6月、アクラスにて)

初級クラスで教えた卒業生が、今では台北で日本語を教え、学生達に「日本語・日本文化」を現地で体験させたいと、「2週間日本語・日本文化体験プログラム」を企画して、十数人の学生達を引率して来日したのです。彼女がイーストウエスト日本語学校にやってきた1991年4月のことが昨日のことのように思い出されます。

 

頼さんは、今では、台北のあちこちの大学で日本語を教えたり、通訳や翻訳の仕事をしたりと、大忙しの毎日です。「日本語教師って、もっと勉強しなきゃ、自分自身がもっと大きくならなくては!と、いつまで経っても学ぶことばかり。勉強は終わらないもの、っていうのが嬉しいですね。それが日本語教師の魅力の一つかな。そのこと、嶋田先生からも教えてもらいましたよ」と、目を輝かせて語ってくれました。

『できる日本語 初級』

『できる日本語 初級』

 

 

■『できる日本語』シリーズの良き理解者!

「先生、1冊目の赤い本『できる日本語 初級』を見たとき、嬉しかったですよ。

やっと作ってくれた。こういう本が欲しいと思っていたから。この本、生きた日本語が学べるっていうか、本当に生活で使う表現が出てくるから、学生も前より楽しそうに勉強するし、会話力がアップしました。再来週からは、中級も使います」

 

こう語る頼さんは、『できる日本語』の良き理解者の一人です。頼さんに教えていた昔も、私なりにコミュニケーション重視を心掛けていましたが、今と比べると……。経験も知識も浅かった私は、反省することが山ほどあるのですが、今では「日本語教育に携わる良き友」として頼さんとの対話を愉しむことができるのですから、何と幸せなのでしょう。

 

 

■「日本語教師になって良かった!」と語る卒業生

頼さんは、そもそも広報関連の勉強をしたいと日本にやってきました。しかし、日本で日本語を学び始めると、日本語の面白さに取つかれ、「そうだ、ずっと長く続けられる仕事は日本語の先生だ!」と方向転換を図ることになったのです。そんな頼さんは、これからの夢を次のように語ってくれました。

 

「若い学生さんだけじゃなく、台湾のいろいろな年齢層に合った日本語教育を開発していきたいと思っているんです。例えば、定年退職をしたシニアに退職後の楽しみとして、台湾で日本語を勉強してもらう。そして、日本スタディツアーを企画して、台湾文化と日本文化を対照して楽しみながら学んでもらえたら、嬉しいですねえ~~。今もシニアのクラスをいくつか持ってますけど、幅広くいろいろな人生が見えるので、シニアの方に日本語を教えるのは、私にとっても良い勉強です。自分の人生をどう考えればいいかも含めて、とっても楽しいんですよ」

 

♪  ♪  ♪

 

頼さんとは、これまでも毎年のように台北で会ったり、東京で会ったり……。そして、日本語教育のこと、昔のイーストウエスト時代のこと、お互いの「これからの夢」……と、アレコレ話していると、いつも時間の経つのを忘れてしまいます。教師として、教え子と仕事の夢を語り合い、「協働」を楽しめるとは、何と幸せなことでしょう。頼さんも、私もまだまだ夢がいっぱい。夢の実現に向けて、ヨーイドン!

卒業生の頼さんと学生さん達

卒業生の頼さんと「頼さんの学生さん達」と一緒に

 

 

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