イーストウエスト日本語学校に入学したものの、いまだ入国できずオンラインで学んでいる学生さん達から届いた「メッセージ」をお送りします。これは、私が以下の記事とともに、日本語学校で学ぶ「未入国の新入生」の生の声をお届けしたいと思ったことがきっかけです。
「海外で『日本入国』を待ち続ける人々の<声>を聴いてください!
~日本での留学、就学をめざして、ひたすら待ち続け~」
(http://www.acras.jp/?p=11477)
教務主任にお願いをしたところ、A1学期の最終日、いくつかのクラスの先生にお願いをしてくださいました。
いつも留学生のことを発信してくださる嶋田先生が「オンライン授業で日本に入
ることが出来ない人々の思い」を社会に発信したいとのことです。
送り先は、嶋田先生にお願いします。
そして、上記の記事で紹介されているロッシさんの動画や日本語学校関係者が立ち上げたサイトなども紹介してくださいました。充分な日数がないこと、まだ会ったこともない私からの依頼であるという理由などから、「果たしてメッセージを送ってくれるだろうか」と思っていたのですが、4人の学生さんがすぐに送ってくれました。
4つのメッセージは、すべて国で、自分で考え、一人で辞書を引きながら書いてくれたものです。一人の学生さんは、先生とメールでやり取りをした後、自分の思いをまとめて送ってくれました。
メールで送ってくれたメッセージは、すべて彼らが送ってくれた原文のままです。タイプミスなどもありますが、日本語教師による添削等は、一切行っていません。
どうぞ未入国の留学生の皆さんの切実な思いをどうぞお読みください。
「夢の実現のために、早く日本に行きたい!」
「大好きな日本語を日本で勉強したい!」
「日本に行って、早く日本語で交流したい!」
今回は、4人だけの声ですが、こんな声が世界のアチコチから届くことによって、多くの日本人が知ることとなり、それが大きな力になっていくのではないでしょうか。
また、ここに登場する未入国の学生さんは、中国、韓国の方々ですが、イギリスの友人からは、こんなお便りも届きました。
本年度、本学から日本留学予定のほとんどの学生が、コロナの影響でイギリスに
留まって、オンラインでの授業を受けています。
彼らは熱心に学んでいますが、時差による影響で、毎日の授業は夜中の2時にスタートします。こんな状況下、中には心身がついていけない学生も出てきています。
コロナ禍で、留学生たちは、さまざまな状況に必死に対処しながら、「日本入国」を待
っていることを知っていただきたいと思います。
では、どうぞ4人のメッセージをお読みください。
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(1)呉 凱佳さん(中国・男性)
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私は中国の留学生、呉凱佳です。大学卒業から5年、私は自分の夢を信じで、働いてった。私の夢とは、日本に恩返しをしたいです。日本の文化は、私の恩人です。中学時代の私は、反逆で、救えないです。色々の悪いことをしました、恥ずかしです。将来の目標もなし、うろうろして毎日の時間を浪費した。
ある機会で、私は日本のゲームとアニメを出会いました。沢山の素敵な物語と主人公の素晴らしい素質で、私は感動された。もうこんなだらしないの過ごす方はやめよう、私は自分を変え始めた。そしてもともと日本の音楽を聴いて、更なる努力をした。最終的に、良い大学に合格した。これは日本文化のおかけだと思います。
就職した後、私はつと夢を見ていた。もしかすると、私は日本に生活できるかもしれない、という夢だ。その夢のために、私は日本語を勉強始めた、日本留学のために貯金をした。
いよいよ夢が叶える、そうお思た私は、日本入国できないのことを知った時、目が真っ黒で、悲し気持ちが抑えなれなかった。私は日本の未来に協力したい、私は日本に恩返ししたい、なのに入国できないなら何もできない。どうか、私たちワクチン接種済の留学生を入国してください。
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(2)楊 家一さん(中国・男性)
私は今年4月からオンラインで日本語の授業を受けている留学生です。留学生だといっても、先生もクラスメイトもみんなモニターの向こうにいてまだ実際に会ったことはありません。これは私が想像していた留学生活とは全然違います。ただ日本語を学びたいという理由なら、国でいくらでも勉強することができます。
私が思い切って留学を決めた理由は学んでる日本語を生かして日本で様々なイベントに参加したり、日本の文化を感じたり、日本人と交流したりしながら日本について知りたかったからです。
一日も早く私の大好きな日本に会える日が来て、日本での本当の留学生活が始まるのを私は待っています。モニターの向こうにいる先生と友達にも早く会いたいです。
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(4)陳ジェクさん(中国・男性)
幻の国
地球儀を見ると遠く東のほうに小さな島国があって、太陽がそこから登ってくるとだれかが言っていました。タツノオトシゴのような形をしたとても細長い島で、小さいけれど端から端まで行くのはとても大変そうです。
「そこには、果ての見えない海もあれば、雲を突き抜ける山もある。夏休みの始め頃に仲間たちと海辺で貝を拾い、誰が一番きれいな貝を見つけるのか競争をした。終わり頃に好きの子を夏祭りに誘って最後の花火を楽しんだ。お婆ちゃんの住んでいるところに行けば、きらきら輝く妖精さんのように空を舞う蛍に出会えるの。絵本に出てくるような幻の国だ」
とそのようなことをみんないつも言っていました。私の知らないことばかりです。そりゃ、幻の国ですもの。この道のりを登りきれば、どんな冒険が待っているのでしょう。海がどんな色をしているのでしょう。頬を撫でる潮風がキャンディーの匂いを帯びて私を訪れますかな。人魚さんが暮らしているに違いありません。
いつか、私もその幻の国に行けたら、セミの鳴き止まない夏に虫取り網を振り動かして日が暮れるまで森を走り回ることを、雪の舞い上がる冬に手袋もしないで体が冷えるまでみんなと雪だるまを作ることを、いっぱいしたかったです。ずっと夢見ていましたから。あっ、そう言えば、幻の国の住人の先生は山を登ることが好きだと言っていました。先生に頼めば、冠雪の山々に連れてってくれますかな。首を長くして待ちすぎて疲れましたなぁ~。いつになったらできますかな、早くできたらいいな。