OPIミニミニ入門講座(2012.6.10)を終えて

OPI講座16月10日のOPIミニミニ入門講座のご報告です。当日は、「ちょうど東京に来る機会があったので・・・」と浜松からご参加くださった方もあり、また、所属する日本語教育機関もさまざま、たくさんの「素敵な出会い」がありました。

アクラス研修会では、「教師としての成長」をめざすだけではなく、自然な形で参加した方々が自己紹介をし、名刺交換をしながら、「人の輪」を広げていくことを目的としています。当日は、早くに到着した方々を会議室にご案内し、私からひと言ご紹介。「どうぞあとは皆さまで・・・」と、私が席を外すやいなや、楽しそうなおしゃべりが始まりました。あとは、次々にお見えになる方々を交え、ワイワイガヤガヤ、「おしゃべりの輪」が広がっていきました。

参加目的はさまざまです。

・OPIの本は読んだけれど、一度テープを聞いてしっかり勉強したいと思いました。

・以前嶋田先生に講義でOPIのことを聞きましたが、もう一度学び直したいと思って・・・。

・『できる日本語』を使っているんですが、それをもっとよく理解するためにも、ベースにあるOPIを学びたいと考えました。

・「教育実践に活かす」という点にひかれました。

最初に「教育実践にどのように役立てることができるか」についてともに考え、自分自身の教育実践を振り返ってみました。それが終わるといよいよ「OPI理論」の説明があり、実際にOPIインタビューテープを聞いて、皆で判定についてワイワイガヤガヤ。初めてOPI理論を聞いた方も、自分自身で判定が出来たことに驚きながらも、「な~るほど」と納得です。

そのあと、インタビューアーの聴き方がいかに大切かに話題が移りました。インタビューアーだけではなく、「教師の質問力」は大きな課題です。聴き方一つで、話し手の発話量・発話内容が大きく変わってくるのです。そのことに気付いた皆さんは、反省することしきり。初めてOPIのワークショップの参加した時の私も同様でした。OPIは、教師の自己教育力を高めてくれる貴重な存在です。

当初4時間の予定で始めた研修会でしたが、30分延長しての長丁場となりました。途中コーヒーブレークも、お互いの教育実践などを話す良い時間となりました。

皆さまからの終了後のひと言コメントをご紹介しましょう。話し合い

◆OPIを知って、軸ができた気がします。特に「タテ軸で考える」ということが印象に残りました。どうやったら「今より一つ上のレベル」にもっていけるのかを意識してやっていきたいと思います。

◆OPIの勉強もとても学びが大きかったですが、こうやってペアで話し合ったり、みんなで話し合ったりしたことが、とても良かったです。自分で考えることの大切さと、みんなで話し合うことの大切さを改めて学びました。

◆『目指せ、日本語教師力アップ!』を以前に読んでいたのですが、実感が全然できていませんでした。今日の研修会で、「嶋田先生が言いたかった教師研修とはこういうことだったのか」と、目からうろこの連続でした。

◆教師の質問の仕方で、きっと授業がすごく変わってくるんだろうな、と自分自身を反省しました。

◆「側に付き添う案内人」という言葉。学習者の運用能力を伸ばしたいんだったら、教師側からの話を最小限に抑え、学習者が会話に参加する機会を最大限に増やすという役割。こういった言葉が心に残りました。教師はしゃべりすぎてはいけないと分かっていても、ついつい・・・・・・。

次回の「OPIミニミニ入門講座」は8月上旬を予定しています。今、日程調整中ですので、決定後すぐにお知らせ致します。アクラス研究会では、これからも「大学ではなく、日本語学校でもなく、学会でもない」、アクラスでしかできない「受講生の顔が見える」小さな研修会を繰り広げていく予定です。

 

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