ドナルド・キーンさんを偲びつつ・・・

ドナルド・キーンさんが2月24日(日)6時21分に亡くなられました。心よりご冥福をお祈りいたします。

キーン先生が、私にとって「ドナルド伯父様」になられたのは、2012年に、従兄弟の誠己さんが養子になってからのことでした。毎年の親族の会には、二人揃ってご参加。ご両親を亡くし、たった一人の妹さんをドナルド・キーンセンター柏崎10歳の時に亡くされたキーンさんは、突然大勢の甥姪が出来、とても喜んでいらっしゃいました。キーンさんの1つ年上になる私の母、叔母達とも、「みんなで元気に100歳を目指しましょう」と言っていたのですが~~~。

日本を愛し、日本文化をこよなく愛し、亡くなる少し前まで、「まだまだ日本文学の研究をしたい」とパソコンに向かっていらしたキーンさん。最近のご著書『正岡子規』(2012年)、『石川啄木』(2016年)もプレゼントしていただきましたが、その研究にかける熱い思いには、心を打たれます。

 

ここに、キーンさんに関して書いた記事を記しておきたいと思います。

 

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◆「ドナルド・キーンセンター柏崎」オープン~柏崎から日本文化の発信を!~(2013.9.21)

ドナルド・キーンセンター柏崎で

ドナルド・キーンセンター柏崎で

http://www.acras.jp/?p=1903

 9月21日、新潟県柏崎市に「ドナルド・キーン・センター柏崎」がオープンしました。このセンターは、公益財団法人ブルボン吉田記念財団が、キーンさんとの絆を大切に温めながら構想を練り、多くの方々との協働によって生まれました。

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◆「4人で合計355歳の会合「ドナルド・キーンと三姉妹の会」(2013.4.4)

http://www.nihongohiroba.com/?p=3001

今日は、ドナルド・キーンさんと母達3人姉妹の食事会がありました。
母(92歳)、キーンさん(90歳)、叔母(89歳、84歳)、合計するとなんと355歳。4人に共通するのは、「どこまでも前向きな姿勢」「若い人顔負けのあくなき好奇心」「人との出会いを愉しむ心」、お食事会は大いに盛り上がりました。

 

 

◆「ドナルド・キーン、コレクションコーナー」誕生!(2013.1.25)

キーンコレクション(北区中央図書館)オープニング

キーンコレクション(北区中央図書館)オープニング

http://www.acras.jp/?p=1017

 

1月24日、東京北区立中央図書館にて、「ドナルド・キーン コレクションコーナー開設式典」が行われました。寄贈された図書は総数787冊(和書490冊、洋書297冊)、いずれも閲覧席で手に取って見ることができるようになっています。

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◆「古浄瑠璃が結ぶ縁~ドナルド・キーンと三味線奏者上原誠己」(2011.9.8)

http://www.nihongohiroba.com/?p=2004

ドナルド・キーンさんは「日本永住」を目指して、9月1日に成田到着。その後、北区のお宅に移られたものの、取材や講演の依頼で電話が鳴り続けたそうです。実は、今回ニューヨークから東京までキーンさんをお連れしたのは、三味線奏者である上原誠己でした(私の従兄弟です)。彼は、「日

オープニングでキーンさんと従姉妹と一緒に

オープニングでキーンさんと従姉妹と一緒に

本永住直前キーン氏を訪ねて」と題して、8月下旬新潟新聞に寄稿しています。ぜひご覧ください。

                     

◆「ドナルド・キーンの永住決意」に学ぶこと(2011.9.3)

http://www.nihongohiroba.com/?p=1889

9月1日の午後、ドナルド・キーンさんが成田空港に降り立ちました。日本語教育に携わるものとして、キーンさんの存在は大きく、私も何度か東京

で講演を聞いたことがあります。彼の日本文化への造詣の深さ、日本への「思い」の深さ、そしてみごとな日本語に感心していました。そのキーンさんがニューヨークの自宅を引き払って「愛する日本への信念を表したい」と日本永住を決心し、さらには日本国籍を取得するというニュースを耳にしたのは、今年4月のことでした。

              

(公社)日本語教育学会のホームぺージには、2012年に名古屋で実施されたICJLE(国際日本語教育研究大会)で紹介された動画が載っています。尾﨑明人会長とキーンさんとの対談です。収録は、キーンさんのご自宅で行われ、私もその場にいましたが、尾崎さんが日本語教育、多文化共生に話題を持っていっても、キーンさんはすぐに大好きな日本文学に関する話の方向に行かれるのが、とても印象的でした。

http://www.nkg.or.jp/icjle2012/plenarytalk.html

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