コロナ禍でも「子ども食堂」のボランティアに参加する日本語学校の学生たち ~「ともに地域社会をつくる仲間」として~

イーストウエスト日本語学校の学生さん達は、数年前からご近所の「子ども食堂」でボランティアをしています。私も「子ども食堂」がある日に伺って、学生さん達が生き生きと働く姿を見たり、一緒にお膳を運ぶお手伝いをしたり……。また、主宰する戸田さんにインタビューをしたこともありました。

2020年1月26日には、戸田さんへのインタビューをもとに、「支援ホーム:わかば荘(東京・中野)」の戸田由美子さん(社団法人「ねこのて」)~「多文化共生」と「地域の連携」の原点を考える~」という記事を書きました。

2021年3月11日の「子ども食堂」のお知らせです

2021年3月11日の「子ども食堂」のお知らせです

http://www.acras.jp/?p=9222

その記事では、主催する戸田さんを紹介することを目的として、「子ども食堂」についてはあまり触れませんでした。そして次のように記しました。

学生達はみんな張り切って、盛り付け、配膳、お皿洗い……と、そのつど様子を見ながらお手伝いをしています。私も12月に一緒に「子ども食堂」に参加し、いろいろな方とお話をする機会を得ました。この「子ども食堂」ボランティア活動については、機会を改めて記事にしたいと考えています。今回は、「わかば荘」にお邪魔してお話を伺ったことをベースに、戸田さんの活動について紹介したいと思います。

 

しかし、この記事を書いた直後「ダイアモンド・プリンセス号」でのコロナ発生が起こり、<withコロナの1年>を過ごすことになりました。「子ども食堂」は、3月の休校要請や4月7日~5月6日の緊急事態宣言を受け、8月末までは活動を停止。9月からは、さまざまな工夫をして、テイクアウトの形で「子ども食堂」の活動を再スタートさせました。イーストウエストの学生さん達も、9月のスタートと同時に、またボランティア活動が始まりました。

 

2021年1月8日に、2回目の緊急事態宣言が出ましたが、学校に対する休校要請はなかったため、日本語学校の学生さん達も「子ども食堂」でのボランティア活動を続けています。一体いつになったら、以前のように一緒に食卓を囲んで、わいわい言いながらみんなでご飯をいただき、こども図書室での学習が再開できるのでしょうか。

 

でも、「こんな時でも、少しでもみんなの心が和むように」と、戸田さんは、「わくわく体験」を始めたりしたそうです。

ソさんとチンさんは、お弁当のセットを作っています。

ソさんとチンさんは、お弁当のセットを作っています。

今日は3月11日なので、復興に取り組まれている人々・地域への応援として「被災三県の旨いもの」をお弁当にしたそうです。

今日は3月11日なので、復興に取り組まれている人々・地域への応援として「被災三県の旨いもの」をお弁当にしたそうです。

 9月   ミニ夜店

10月  ハロウィン

11月    お茶会

 

今日、私は二人の学生さん「ソさん&チンさん」と一緒に、久しぶりに「子ども食堂」に向かいました。チンさんは、中国にいる時には「ゴミ拾い」のボランティアを熱心にしていたと、道すがら話してくれました。今日は、3月11日なので、「復興に取り組まれている人々・地域への応援として、この地域の食材を取り入れました」と、いか人参やサバのオリーブオイル漬けを見せてくださいました。

 

5時30分開始ですが、もう5時過ぎから「こんにちは!」と受け取りの方々が見え、学生さん達は大わらわです。日本人の名前を聞き取り、シートを探して、注文の種類と数をチェックし、袋に詰め込みます。こうした地域住民とのやり取りは、とても良い体験です。留学生も「ともに地域社会をつくる仲間」として考え、ともに活動ができることは、本当に嬉しいことと言えます。

 

これからお寿司づくりが始まります。

これからお寿司づくりが始まります。


お弁当

Comments are closed, but trackbacks and pingbacks are open.